眠い

真夏のうるさいくらいの青空
上へ上へと登る白い雲のご機嫌を伺い
蝉の鳴き声に煽られながら
滝を背中に背負ってペダルを踏む

そうしてやっとの思いで帰ってきて
灼熱のリビングの中
エアコンのリモコンに辛うじて手を伸ばす

少し時間が経てば
そこは極楽
でも、体はあの暑さを覚えていて
一度ソファに腰掛ければ
もうそれは人の形をした鉛

意識も次第に遠のいて
気づいたら夢すら見ることもなく
静かに静かに眠っていく。

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