見出し画像

コネコ、しぞーかへゆく2/新幹線とさわやか編

「いってきますにゃ!」
シイナさんがお洗濯物を干す朝、コネコは元気に出かけて行きました。
行き先は、もちろん、しぞーか!
今回はなんと、新幹線に乗ってゆくのです。
新幹線の駅に着いたら、事前に届け出たコネコパスをみどりの窓口に出して、新幹線の券と交換してもらいます。
これはコネコビト長距離移動助成制度といって、さまざまな理由で遠くに移動する必要があるコネコビトを政府と鉄道事業者が援助してくれる制度です。

「わくわくにゃあ」
コネコ、初めての新幹線。
「今日は遅い新幹線にのるぷう。しぞーかは、近いからぷう」
駅で待ち合わせたぷくりんは、新幹線に詳しいのです。
お茶を買って、やってきた新幹線に乗り込んで、急いで席を確保します。
自由席だから、席は早い者勝ち。
窓側の席に陣取ります。
「速いにゃ!」
「速いぷう」

新横浜、小田原、熱海。
駅を越える毎に、いろんな景色が広がります。
小さな家、大きな工場、川、森、山。
「もうすぐ富士山が見えるよ」
と言われて、みんなで窓にはりつきます。
「あれが富士山にゃ?」
今日は雲ばかりで、あんまり良く見えません。
でも、お風呂屋さんの壁の絵と同じ形。

富士山が見えたら新富士駅。
その次が、しぞーか駅!
意外とすぐ着きました。
「もっと新幹線のっていたかったぷう」
ぷくりんはすこし不満そう。

「しぞーか、栄えてるにゃ。人がたくさんにゃあ」
お休みの日だからか、あちこちでパフォーマンスやライブをしていて、まるで街全体がお祭りみたい。
「まるしぇーも、お祭りなのにゃ」
と、コネコは思いました。

さて、しぞーかに着いたら、もうだいぶお昼過ぎ。
コネコもみんなもお腹がぺこぺこです。
目指すお店は、新幹線の駅から少し歩いた新しぞーか駅のビル。
足取りが自然と速まります。
このビル!
五階、レストラン街!
「さやわか!」
有名なハンバーグのお店なのです。
ソエジマさんちのコネコも、おいしいって言ってました。
お昼すぎなのに、たくさんの人が並んでいます。

「コネコ様、おまたせしました」
名前を書いて待つことしばし、お姉さんが呼んでくれました。
スキップでお席まで移動します。
「おににりハンバーグくださいにゃあ!」
大きなげんこつハンバーグと、小さなおにぎりハンバーグとで迷ったけれど、コネコは小さいので小さい方を選びます。

しばらくして運ばれてきたハンバーグは、鉄板の上でじゅうじゅういっています。
まん丸のハンバーグを、店員さんが半分に切って、熱い鉄板に押し付けて、目の前でおいしく仕上げてくれます。
ソースをかけて、じゅうじゅうが収まったらいよいよです。
「いただきにゃあ!」
お肉、おいしい!
これなら大きいお肉でも食べ切れたかも、と、ちらりと考えたりもしました。

「まんぞくにゃー」
お肉でぽんぽんになったお腹をさすって、レジでもらったハッカ飴を舐めて、コネコは再びしぞーかの街に出ます。
たくさんの人、見慣れないコンビニ、おしゃれなカフェ、おもちゃ屋さん。
「しぞーか、栄えてていいとこにゃ。お肉もおいしいにゃ」
コネコはしぞーかが気に入ったようです。

おもに日々の角ハイボール(濃い目)代の足しになります