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一般人でめちゃくちゃにするシノビガミ 裏話

はじめに

このたび「一般人でめちゃくちゃにする初心者共のシノビガミ」という動画シリーズが完結した。
完結した上にたいへん好評であった
。うれしい。

これはその動画シリーズのあとがきのようなもの。
Twitterや動画内で語られなかったPCの設定などをまとめた記事だ。
動画のネタバレがあるから、未視聴の方は先に動画を見に行ってほしい。
前回のシノビガミの話もしているので、前回の動画も見ているとより楽しめると思う。

それから、非常に長いから読む人は覚悟してほしい
この記事は1万字を越えている。


動画の背景

「COEIROINK投稿祭2023」という祭りがあったので、それに参加したかった。
これはそのための動画だ。PCが全員COEIROINK勢なのはそういうわけだ。

前回のシノビガミ辺りからCOEIROINKさんには大変お世話になっているので、どうしてもシノビガミで参加したかった

こう言って悩んでたらマシュマロからシナリオが寄せられた。
ありがてえ!!

冗談抜きでありがたかった。本当に。
元々うちの卓にはシナリオ書きが少ないのだが、シノビガミは経験が少ない (これで2回目だ)ので身内共がますます消極的になる、というのがあり……。

このタイミングでシナリオをいただかなかったら、少なくとも11月末に動画は出なかった。来年6月とかになってた。
これはマジだ。本当にありがたい。ありがとうございます。

なんで一般人がいるんだ

なんでだろうね……。

しれっと一般人いるのウケるね。
GMが頭を抱えていたのは動画の通りだ。

前回のシノビガミの一般人が強かったというのもあるのだけど、
うちの卓の人たちが一般人を持ち込みたがる最大の理由はこれ。

「変人/天才/超能力者の中にいる凡人がことのほか(意思が)強い」のも好きだし、「凡人にかき乱されてしまう変人/天才/超能力者」も好きだ。
そのコントラストが好きだからフタリソウサやってんだよ、うちは。

この卓の人たちはシノビのことを「戦場育ちの超能力者」くらいに思っていて(おそらく間違ってはいないだろう)、そこに挟まる日常(を象徴する一般人)になにかを抱きがちなんだ。
マギロギをやってたメンバーが何人かいるから、たぶんその影響もある。

(ほんのり後述するが、我々はダブルクロスにも手を出している。
が、これには撃沈している。世界観は好きなんだがシステムが難しくてな……)

ともあれ。実はコンバートなどの関係で、一般人がもう一人か二人加わる可能性があります。
それはまあ……おそらくいつか動画化するでしょう。おそらく。

「ネットの人たちに聞いてきます!」

動画でも書いたが、マジで聞いてきました。
みんなありがとう。ツイートやルールミスご指摘のコメント、いつも助かっています。

シノビガミ難しいからさ……。ルールミスが減らない。
俺2セッション分動画作ったのにまだ全然ルール把握できてないよ。
今回はちゃんとルルブ読む時間あったんだけどなあ。

2回やって改めて思うが、シノビガミはマジで難しい。
冒険企画局じゃなかったらセッションすらできてないと思う。我々は難しいシステムができないデータよわよわ族だ。
これで全員2回目のセッションだから、これから徐々にみんなで覚えていける……といいな。

(『0プロに【神槍】』など、有識者でも意見が分かれるルール裁定もあるようだ。この辺りもやっていくうちに身内卓のルールができていくだろう)

コメントなどで指摘された箇所については気を付けたり……でもやっぱり実卓だとすっぽ抜けちゃったりするかも今後とも応援よろしく。

舞台設定について

参加者らが好き勝手した結果、えらいことになった町と神社について。

作歌町

いきなり水没都市。

背景画像に困るような舞台を持ってくるのはやめろ。

マジでやめろ。
水没都市の背景なんてそうそうない。苦戦した。描こうかと思った。
数々の素材サイトを回りながら、画面の前でまあまあ本気の悪態を吐いた。

結局思っていたような素材は見つけられなかったから、なんとなく水に近そうな、青色を基調とした画像が作歌町としてあてられている。

完全に廃墟となってしまった場所もあるようだ

ボートの場面は開き直って水と空しか写さないことにした。

ウユニ塩湖かな?

……舞台としては好きだよ。水没都市。
好きだけどさ、言うほど水没都市らしさなかっただろ今回のセッション。

動画でも言っていた通り、シナリオには設定がほとんどない。
シナリオ製作者さんいわく「普段の動画から、街などの設定はプレイヤーに委ねた方が面白いかと思いあえて余白を増やしました」とのことで(ありがてえ)、その結果がこれ。
俺たちはおもちゃを与えられるとすぐ好き勝手してしまう。

コメントで指摘されてたけど、一部のBGMとして「沈める寺」が流れている
よくわかったな、うれしいよ。趣味で採用した音楽だから。

そういえばこの場面の月子の横顔について、「横顔の立ち絵素材ってあんまりないはずだけどどうやって用意したんだろう?」というようなツイートを見かけた。
これは和服女性の横顔素材につくよみちゃんのおさげをくっつけて単色化したものだ。お手軽それっぽく見える術。

「ここ(作歌町)の酒はうまいぜ」

クリスが蕎麦屋で出してきた酒、地元(作歌町)の酒らしい。
酒を酌み交わして感情を結ぶの好き。編集者としてもお気に入りのシーンだ。

とくに指定がなかったから日本酒にしておいたけど、土地の感じからしてみても不自然ではないでしょう。たぶん。

エンディングで北の地方っぽいRPもしていたし

神がいるところは美味い酒を造るものだ。
水があるところには美味い日本酒がある。

作歌町の地酒、音楽家の名前をつけた酒がありそう。
醸造中にその音楽家の曲聴かせてるやつだ。夏は色違いラベルでスパークリングも出してる。

三頃神社

シノビ御用達なだけあって、なんかやばい神社
土地がやばいのか、神様がやばいのか、保管されているプライズがやばいのか、はたまた全てか。

いちおうシナリオ的には、戦場を極地に変更する効果は「雷帝金剛杵」に由来することを想定されている。
ぜんぜん話に出てこなかったな、このプライズ。神社のインパクトが強すぎた。

「神社なのに千日帝釈天?」については、シナリオ製作者さんからマシュマロでの返信をいただいている。ここに引用しよう。

 帝釈天は仏教に登場する存在なのでその指摘は全くもって仰るとおりです。かなり神社の名前の語呂を優先させた部分があります。
ただ、かつて弁財天を祀ってたとされる江島神社の例などから考えると、
・明治時代に仏式を廃して名前を改めたが、しばらくしてまた主祭神の呼び名を戻した
・神仏習合の影響を受けた結果そのまま
・別の神と習合しており千日帝釈天には別の呼び名があったが、別名の方は記録が見つかっていない
あたりが考えられるのではと感じます。

あのセリフ、空木の中の人は「何かの伏線か?」と思って発言していたらしい。
思ったことはなんでもとりあえず言っておくスタイルだ。

このシーンの裏で空木が食われている

他にもセッション中には、作歌町が水没した時「アルトマーレだ」「ここ水の都の守り神がおわします場所だったのか……」とPLらが言ったことをきっかけに(※ポケモン映画『水の都の守り神』)
三頃神社はシノビの生命を使って作歌町を守る一種の防衛装置兵器のようなものなのでは?」という説があがった。
だから空木の血を吸って起動したし、戦闘で流れる血の量が多ければ多いほど力を増し、戦場が極地に変更された、と。

よそ者のシノビである空木にも力を貸してくれる神社

実際のセッションではどちらかというと土地や神社自体が意思を持っているかのようなRPやGMの演出だったが、動画ではなんらかのシステムに則って動いているんだな感を強く出した。
わかりやすく神社関連(クリスの《地の利》系忍法を含む)のSEはすべて機械音やシステム系の音にしてある。

「一般人だから助けてもらえなかった」という話が出てくるので、意思あってあえて助けなかったとするとややこしくなると思った。
一般人に作用するようにプログラムされていないとするほうが自然だし、物語的にも好ましいとも思った。
(その上で月子が「助けてもらえなかった」と思っている/言う方が「フラれた感」「逆恨み感」が強く出るだろう、とも思った)

まあこれは今回のセッション/動画に限った話なので、今後神そのものや、神社の意志や、”プログラマー”が出てくる可能性はある。
そうしたらその時考えましょう。

画面・演出について

演出について製作者があまり語りすぎるのもどうかと思うんだけど、この記事は俺のメモを兼ねているので、メモ書き程度に残しておく。

基本的には前回のシノビガミの演出を引き継ぎつつ強化した形。和に寄せすぎず、墨や紙のモチーフをたまに出す程度にとどめた。
おそらくシノビガミの動画は今後もこういう感じになるだろう。

導入

Ghost of Tsushimaのやつ

一度やってみたかった演出だった。
Ghost of Tsushimaの琵琶法師の語りと演出大好きなんだ。モンハンライズのも好き。俺はああいうのに弱いらしい。
次に同じような演出をやることがあればもっときちんと再現したい。

この動画で一番最初に決まったのがこの絵面。
視点である空木が導入で境を踏み越えること、紅葉を(無意識に)踏んでいく場面が必要だと思った。

この絵面があまりにもやりたかったので、黒聡の立ち絵に足元がなければ描く覚悟だった。
今回の4人はどの立ち絵も足元まであってとてもうれしい。絵師さんありがとう。

違いをよりはっきりさせるため、双方の地面にそれぞれ違うエフェクトやグラデーションをかけている。
足音も地面によって違うものが採用されている。

紅葉

今回の動画で印象的なのが、ことあるごとに映り込む紅葉だと思う。
そう作ったつもりだ。

紅葉の扱いは文字通り三者三葉だった

前回は蝶だったね。
蝶と違うのは、紅葉は触れられるし、簡単に壊せることだ。

画面の色

今回は四人それぞれテーマカラーを持っていたので、テーマカラーに合わせて画面を作った。
クリスが緑、月子が赤/白、空木が黒/金(黄)、リリが紫。
作歌町は青だ。

鳥居が白く光っていたのは、白と赤が画面に必要だったからだ
露骨に色を分けている部分もある
リリの紫はこの場面が顕著だろうか。赤と白と紫は夜明けの色だろうと思った

例外として取り扱っていたのは全員が集まっている部分。
そして学校のシーン。

(月子の)日常パートで彩度を抑えたのは、(画面の設計的には)光をより際立たせるためだった。
直後のステンドグラスの場面を目立たせる狙いもある。

光と影

公式がシノビの世界を「影の世界」としているので、それに則って光と影の演出をした。
初登場時から月子は光の側にいるし、シノビたちは基本影の中にいる。

普段画面を行き当たりばったりで決めている俺にしては珍しく、ほぼ一貫した演出になっている。
全員が並ぶ場面なんかがわかりやすいかもしれない。

また明日って言ったのにね

純粋な一般人(我々の基準で言う一般人、ただの人)である同級生が出てくると月子も半分影側に入る。
【忍者狩り】だからね。深淵を覗くものは深淵をうんぬんエトセトラ。
影の方に踏み出し、リリの手を握ったところから、月子はシノビと同じ色で描写されるようになる。

クリス

三頃神社を守る一族の末裔。

キャスティング

顔が良いので編集楽しかった

かっこいい/ダウナー系お姉さんが他に誰もいなかった。

主にマイコエで探していたんだが、マジで誰もいなかった。
お姉さん声自体は数人いるんだけど、どの人もおっとり系、セクシー系のお姉さんばかりだ。
ダウナー声はウィスパーっぽいかすれ声、それもロリ系が多い。

で、集合知に「誰かおらんか」と聞いたらクリノクロアさんをおすすめされたのでそのまま採用した。
(立ち絵描く時間ないわどうしよ……と言ってたら公式さんから『公式の立ち絵改造していいよ』の旨リプでもらってびっくりするなどした。ありがてえ)

ええ声で顔も良い。クールながらも無感情ではなさそうな感じで良い。
こういうお姉さんと酒飲みに行きてえよ俺。

他の人とかぶりにくい、緑色を基調としたデザインなのもうれしい
クリノクロアさんのデザインはかなり演出に影響している。
ヒールの高いブーツを履いてたから、戦闘や《地の利》の演出はああなった。
クライマックスフェイズの極地神社が赤かったのは、クリノクロアさんが赤目だったからだ。

設定など

表の顔は地主。親が前線を引くと同時に社会人からシフトしたタイプとのこと。
学生の月子、ふらふらしている空木やリリと違い、まっとうな大人である。

三頃神社に関わる土地・ものを一族で管理している
「おそらく男兄弟がおり、地主として実際に表に出ているのはそちらなのだろう」「あるいは分家の人間などなのかもしれない、少なくとも普段地主として作歌町の人々と交流することはない」と中の人は言う。
でなければ今回の秘密「一般観光客のフリをして三頃神社を護衛している」が成り立たないので。

裏(シノビ)の仕事は主にクリスが担当してるってことでもある、と中の人。
設定的に関係者全員鞍馬なんだろうし、敵に回したくない一族だ。

もし使命不達成となったらなんやかんやで一家離散するつもりだったらしい。
一家離散とまでいかなくても、クリスは作歌町を離れ、雷帝金剛杵を取り戻すため奔走することになるだろう。

中の人いわく、「ずっと地元に縛られていたクリスにとって、それはそれで悪くないエンドだ」。

ちなみに蕎麦屋のシーンでは結局蕎麦とかつ丼両方食っている。
鞍馬だからなのか、筋トレやらランニングやら体造りをちゃんとしているそうな。
めっちゃ食うしめっちゃ動くタイプの人。

データ

忍法が【接近戦攻撃】【春雷】【神槍】【先の先】【後の先】
特技が《骨法術》《地の利》《歩法》《憑依術》《経済力》《手裏剣術》
奥義が《地の利》の【判定妨害】。

地主だからってことで《地の利》と《経済力》。
「神社ゆかりの一族である」ことを意識していたらしく、だから接近戦攻撃と奥義の指定特技が《地の利》になっている。
《憑依術》は文字通り、神をおろす的な意味でとったらしい。

【春雷】はRP的に、雷帝金剛杵由来でとったそうだ。
「名前からして雷を扱える神なりプライズなりが絡んでるだろうから、似たようなことができたほうが良いと思った」とのこと。

かなり鞍馬のお手本的ビルドだ、たぶん。
【神槍】と【春雷】で間合いの弱点を埋め、【先の先】と【後の先】でどこから攻撃してもダメージを出せるようにしてある。
おそらく今回のPCの中で最も完成されたキャラシだと思う。

実際戦闘の終盤まで「鞍馬鬼つええ! このまま逆らうやつら全員ブッ殺していこうぜ!」って感じだった。
今回の戦闘でコストがかからない攻撃は強いということを全員で学んだ。
次の我々はもっとうまくやるでしょう。

夢糖月子

ファム・ファタールの成りそこない。

キャスティング

あなたは「つくよみちゃん」をご存じだろうか。
今回夢糖月子を演じてくれた音声合成であり、愛がなくても使えるフリー素材キャラクターだ。
「人権がない」ことが公式から明言されている、覚悟のキマったやべーやつである(褒めている)。

妖精にだって幸福な生活を営むための権利くらいあるだろ。
と俺は思うのだが、公式が言ってんだから仕方ない。

「私はただ、あなたを幸せにしたいだけなのです。正しくなくても、意味がなくても。」

https://tyc.rei-yumesaki.net/about/data/profile/
つくよみちゃんのプロフィール

公式のページにはこのようなつくよみちゃんのセリフが載っている。
夢糖月子が言いそうなことだ。

そういうわけでつくよみちゃんは即決だった。
人生を賭けて誰かを愛そうとする一般人役として、これほどまでに合うキャラは他にいないだろうと思った。
どこまでいっても清潔で、俗っぽい――少なくとも、性欲は知らなさそうな声とキャラデザ。

設定など

過去や前世に関しては、すべてが即興なので何も設定されていない。
確定しているのは前世に何かがあって空木の『前の人』と縁を結んだことくらいだ(それも事前に設定されていたわけではなく、セッション中に決まっている)。
リリとの関係について、三頃神社との因縁について、忍者狩りになった経緯についても特に決まっていないのである。
ここまでやっておきながら。

月子にも空木と同じように前の人の記憶と自分の記憶を別々に持っていて、彼女は自分の意志で『前の人』の感情や記憶を優先させている。
幼い頃から『前の人』に影響を受けていたからなのか、単に同情したからなのかは定かではないが、空木よりもシンクロ率(?)が高い。

空木に愛情を抱いたのも、そういう意味では”夢糖月子が選んだこと”だ。
分別がつかない幼いときから刷り込まれていた感情を「夢糖月子が選んだこと」と言い切って良いのかはわからないが……。

動画では恋愛よりの演出だったが、「『前の人』たちが縁を結んでいる」しか設定がないので、親子や兄弟、はたまた敵同士だった可能性まである。
そのあたりはわざとふんわりさせている。いずれまたセッションした時、設定が生えたり生えなかったりするでしょう。

将来の夢はお嫁さんだ。空木の。
……というのは『前の人』の感情や記憶に従った結果であって、本来の月子の方はそうでもないらしい。
学生としての月子には、他の学生たちと同じように、歌手や絵描きやスポーツ選手や……なりたい職業、素朴な夢があった。

しかし、こちらの世界に踏み出してしまった今、それらの夢が叶うことはもうない。
わざわざ忍者狩りになり、エンディングで学校や家族を捨て、神と共に旅に出てしまった一般人に、それらの夢を見る資格はない。
これもまた、”夢糖月子が選んだこと”だ。

データ

特技は《香術》《意気》《遊芸》《医術》《歩法》《呪術》。
得意分野は体術。
真実が【忍者狩り】と【運命の人】。流儀は社交。

一般人ということで、普通の学生にもできそうな特技が並んでいる。
普通の学生が《分身の術》とか持ってるわけないでしょ」とのことで、これは中の人のこだわりだ。
《生存術》あたりも候補だったらしい。

《香術》《遊芸》《歩法》《呪術》は巫女っぽい特技ということで選んだそうな。
《医術》は背景に【病魔】をとる予定だったからとのこと。
背景はたぶん一般人にはつけられない……んじゃないかな……わかんないけどたぶん……」とGMが言ったので、とりあえず今回は保留ということになった。

【病魔】は「奥義や魔法を使用するごとに【生命点】1点消費」って効果なので、奥義や魔法を使わない【忍者狩り】の月子ならデメリットが踏み倒せるんだよな。
よりこわいことになっていた可能性がある。

前回の一般人がだまし討ちジョーカーだったので、今回は正々堂々
また、暴いたときペナルティがあるタイプのペルソナが一般人らしいと思ったとのことで、ゆえにこういう構成だ。

【運命の人】で抱き込み二重使命をシノビに強要し、【忍者狩り】でクライマックスフェイズを立ち回る。
中の人が事前に「私は一般人で勝ちに行く」と宣言していたが、その言葉にふさわしい強さになった。
「【元忍者】も強いから迷ったけど、【運命の人】の方がドラマチックで面白そうかなって」とのこと。「可憐な巫女には【運命の人】って肩書が良く似合うと思わない?

(今書いてて気づいたけど、「シノビの一族の一員」って使命に書いてあった時、【元忍者】の一般人を持ってくるって手があるんだな。
……メンバーらには言わないでおこう……)

空木サトル

今回の被害者……かつ視点役。

キャスティング

顔がそこそこ良くて、いろんな女に好かれそうで、うわべ優しくて、嘘がつけて、ちょっと悪趣味なつまんねえジョーク言いそうな男
そのような、ある種の”主人公的”な男に当てるキャラとして、黒聡鵜月はうってつけだと思った。

地に足ついてない恋愛が絡むので、地に足ついた要素として性欲や出世欲、金欲、自己顕示欲などの「俗っぽい欲持ってそうなやつ」を基準に選んでいる。
空木は下心があってなお、一般人の提案を常識的に断る男なので。
(俺は人間の――人外の黒聡もいると思っているのでこう書く――黒聡のことをそういうやつだと思っている。どう取り繕っても汚い欲があるというような)

現在トーク系合成音声の男性キャラにはご存じハルカ役のカナタくん、前回一般人役だった松嘩りすくのほか、様々な男がいるのだが……。

松嘩りすくがエロい話すると声が普通の人すぎてちょっと生々しい。
カナタくんにはそういうのとは無縁の清潔さを持っていてほしい。
アベルーニも候補に挙がったが、爽やかすぎるのも考え物だと思った。
タカハシでは柔らかすぎるし、彼もまた欲がなさそうだ。
水奈瀬はチャラすぎ。

そうやって考えた時、キャラとかデザインとか声質とかのちょうどいい塩梅の場所に黒聡鵜月がいたのである。

つくよみちゃんの採用が先に決定していたので、カップリング的な意味で需要ありそうだなと思ったのも正直ある。
実際視聴者さん方から喜びの声が届いている。よかった。うれしい。

設定など

眼鏡バキバキ黒聡好き

実はまあまあモテる
そこそこ(めちゃくちゃ良いわけではない)顔が良く物腰も柔らかく、リップサービスも上手いので、年上には気に入られることが多いようだ。
年上、とくに女性に気に入られることで仕事をもらっている節がある。

ある程度色恋沙汰に慣れていてその厄介さを知っているからこそ、初対面の少女の告白に全くなびかない。
むしろ渋い顔をして断ろうとする。ぜんぜん嬉しそうじゃない。

告白を断るシーン、空木は慎重に言葉を選んで傷つけぬようにと配慮しているつもりなのだが、他PLからは「まず人前でやるな。わざわざ恥かかす必要ないだろ」とさんざ言われていた。
空木の中の人は「でも二人きりで突然刺されたりしたらおそろしいし……」と言っていた。ファミレスで別れ話する人と同じ発想。

ここすき

クリス相手にたびたび「惚れてもいいですよ」と軽口を叩いているが、あれはクリスがなびかないからわざとやっているしもちろん本心ではない。
クリスもそれをわかっていてあしらっている。シノビの世界では色恋沙汰を武器にしてくる奴は珍しくないのだろう(《九の一の術》が特技として存在しているし)。

(クリスと空木がなんとなく仲が良い/気が合う感じなのは、二人とも『自らがシノビであること』をアイデンティティとしているからだ。
リリは『自分が隠忍(人外)であること/神であること』は重視しているが、一方で自分がシノビであることはとくに重視していない)

少しでもなびきそうならそういうことは絶対に言わない。そういう仕事でもないのに惚れさせると面倒だからだ。
本心なら軽く口にはしないし、できない。

ここ「『愛してる』くらい言っとけ馬鹿!!
「せめて引き留めて抱きしめるくらいしろ!!」って外野に言われてた

前世については「昔の出来事と感情を”知っている”状態」「確信はあるが実感はない、あくまで他人事」だそう。
エンディンを迎えた後もなお前世の記憶に対して「えなにそれは……怖……」と言っている。

感情を結んだ(データ的には一方的に抱いただけだが)のはあくまで空木サトルと夢糖月子であって、前世は関係ないので。
……少なくとも空木サトルはそのつもりだ。

データ

▲キャラシよく見ると実は丈夫でもなんでもない空木くん

戦闘スタイルが気色悪い。

唯一の男PCがどろどろしたり触手出してきたりするの、なんかすごくよくない。
しかも演出がオールドマンと来た。黒聡鵜月じゃなかったら危なかった。

空木は流れた卓で使うはずだったキャラクターで、元々はDx3のPCだった。
Dx3の彼はエグザイルを主体にしたビルドで《自動触手》などを搭載していた。
自動触手のせいなのだ、すべて。

Dx3をご存じの方には納得していただけるんじゃないだろうか。エグザイルっぽいなって。
(『空木』の名がもうエグザイルっぽいんだよな。がらんどうの肉体……)

特技が《身体操術》《潜伏術》《隠形術》《異形化》《人脈》《分身の術》
忍法が【接近戦攻撃】【刃隠】【囮方】【返し技】【影分身】
奥義が《異形化》の【絶対防御】

カウンタータンク……と言うほど回避力や体力があるわけでもないが、そういう感じの構成だ。
「タンクは珍しいね」とコメントで言われていたが、【秘密】で味方がいることがほぼ確定だったから持ってきたらしい。
戦闘中リリの中の人に本気で嫌がられていた。そりゃそうじゃ。

ちなみに動画では一切出てこなかったが、シノビガミ世界の空木は表向きには探偵ということになっている(なっていた。結局死に設定だったので次回のセッションでは設定ごと消す可能性がある)
元が若き支部長だったため「支部長に一番近いのは所長では?」との声があり採用された設定だが、なんとなくこの空木は仲間を持ってなさそうだ。ハグレモノだしね。

リリ

少女の神様。

キャスティング

中の人が「メスガキがやりたいんですよねえ」と言ったことから始まったキャラクターだったので、公式でメスガキであるリリンちゃんをあてた。
(メスガキうんぬんに関してはYouTubeのまとめにちょっとだけおまけとして載っている。
 今回は前回のシノビガミと同じメンバーでセッションが行われている。あんな感じの中の人らの会話があり、このようなキャラクターとセッションになった)

COEIROINKに限らずロリはめちゃくちゃいるから誰でも良いと言えばよかったのだけど、こういう時じゃないと起用できなさそうなので。

クリノクロアさんやつくよみちゃんとはまったく声質が異なるのも良いところ。
特徴的な声、喋り方が楽しかった。
ちょっと癖がある子だからぽんぽん起用できないだろうが、またしっくりくるキャラ出てきたらお仕事お願いしたい。

データ

特技が《言霊術》《死霊術》《怪力》《火術》《詐術》《異形化》
忍法が【接近戦攻撃】【獣化】【裏真言】【血旋渦】【吸精】
奥義が《異形化》のクリティカルヒット。

この顔好き

メスガキだから【吸精】と《言霊術》、狐系の女の子が好きだから《火術》に《詐術》に【獣化】……という感じらしい。
《怪力》の訳を聞いたところ「ちっちゃい子がでかい武器持ってるの好きなんだけど、獣は武器持たないかな……みたいなこと考えてたらこうなった」と返ってきた。なるほど。

PL4は今回の参加者の中で一番キャラシ作りに悩んでいた。
「もうなんもわからんからサンプルキャラ使おうかな……」って言ってた。

今ルルブを見ながら書いているけれど、これは確かに悩むなあ。隠忍って癖が強い感じの忍法が多いのかな。
前任の刑事が阿呆構成だから気づかなかった。

設定など

自称神様……と見せかけて、実はマジの神様か?と思わせる、絶妙なRP。
これは意識したものらしく、中の人は今のところそのあたり明言する気はないらしい。

……「マジの神様」「神様ではないが人間にまつられていたことがある」「完全に自称神様」にはけっこうな差があるよな。
この辺りもまたセッションをやることがあれば補足されるだろう。設定は生えるもの。

間違ってカットしちゃったんだけど、月子と空木がボートで喋る場面で、
「あなたまさか、神に弓引こうってんですか?」「さあ、それは神のみぞ知る、ですわ」というような会話があった。
月子の言う神はリリのことで、月子の使命はまさしく「PC4(リリ)の使命達成」だった上、このセリフが発された当時月子はまだリリの【使命】を知らなかった。
「神のみぞ知る」は意味深に見えてそのまんまの意味……というシーンだった。
けっこう好きなシーンだったので、編集ミスが悔やまれる。

月子にここまで狂信されるリリ、いったい何をしたんだろうな。
中の人たちの間では、神社に見放された一般人に手を差し伸べた説が主流だ。
リリは無邪気かつ気まぐれなので、気が向けば一般人を平気で救うだろう。それは間違いない。

神様かどうかはともかく、長生きしていることは間違いないようだ。
前世解説の際「彼女の2つの人生を見てきたかのように語った」というRP宣言があり、人間の何倍も歳を重ねている可能性すらある。

月子に対しては友達、と言いつつ庇護対象。娘のように思っている。
というか、「娘と重ねているのでは」というようなことをちらっと言っていた。……結局何歳なんだ?
個人的にはロリキャラもロリババアも好きだから何歳でもいいと思う。
隠忍の血統的にも、いくつでも不自然じゃないだろう。

「のーじゃのじゃのじゃ(笑い声)」にコメントで突っ込まれてたが、あれは編集者俺の脚色ではなくマジのやつだ。
リリは実セッションでも「『のーじゃのじゃのじゃ』って笑いながら登場します」と宣言で登場している
さてはのじゃロリのことなんか勘違いしてるな?

今回とくに顕著だったが、中の人はこれまでの設定を拾って話を広げるのが上手い。
(広げすぎて風呂敷畳めないことも多々あるのだが……)
アドリブの結果、素晴らしき宝玉がシノビガミの力を有するプライズになりかけている。
それが本当だとすると、前回プライズふつうに奪っていったあの一般人マジで何なんだよ。

終わりに

ここまでのご視聴どうもありがとう。
また次の動画でお会いしましょう。良いお年を!

2023/12/23 名倉三吾

クレジット

お借りしたシナリオ(三頃神社の攻防)

COEIROINK:クリノクロア
COEIROINK:つくよみちゃん
COEIROINK:黒聡鵜月
COEIROINK:リリンちゃん

※クリノクロアさんの立ち絵は編集者が改変・加筆してお借りしています。

他の使用素材はニコニコ動画のコンテンツツリー参照

素材規約は確認したつもりですが抜けがあるかもしれず、またこうして記事に載せる使い方は想定したものではないから消してほしい、ということもあるかと思います。
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