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今日の占い1位だった日の出来事

今日は休みでした。

朝の情報番組で
私の星座は1位でした。

スマホのスケジュールアプリに
勝手に出てくる占いも1位でした。

でも今日は
隣の駅前に献血に行って
帰りにスーパー寄って買い物して
帰ってくるだけ。

どう考えても
占い1位は手持ちぶさたです。

そんなことを
ぼんやり頭に浮かばせながら家を出ました。


すると

献血では
予約者への粗品としてメモパットをもらいました。

これ、仕事に使える!

やったーーー!!


そしてスーパーでは
認知症のおじいちゃんに遭遇。

これが楽しかったーー!


おじいちゃんは私の2人前に並んでいました。
でもレジが済むと
うしろに並ぶ人の方に向かって歩きだし、
店内に戻ってしまいました。

(おや?)

私は自分のレジが済んでから
おじいちゃんの姿を探しました。

するとちょうど店員さんに保護されて
店先まで出て来ている所でした。
会話が成り立たず、
済んだ精算をまたしようとするので
「もう終わってますよ!出口こっちですよ!」
と背中を押されて店を出て行きました。

その後も様子を見ていましたが
道路に出てもどこに行けばいいか分からない様子。
雨が降っているのに傘も持っていない。

正面に回って「こんにちは」と笑顔で声をかけ
「お買い物ですか?」と聞きました。

表情がうつろで
視点が定まりません。

「傘をお持ちでないようなので
そこまで一緒にさして歩いていいですか?」

「うん」「うん」と言われますが
質問への返答は的を得ません。

すると突然、
目についたパン屋さんに入ろうとされました。

「パンを買うんですか?」

「そう」と答えるが
パンだと認識はしていないようです。

店の入り口で仁王立ちし
店内に並ぶパンを指差して
「あれ買ってきて」と
私に小銭を渡して来られました。

異様な状況に
お店の人も、
トレーを持つ人も、
イートインで食べる人も、
一斉にこちらを見てきます。

「分かりました。買って来ますね」

小銭を握り、
店内を一周してレジ前を通りすぎ、
入り口のおじいちゃんの所へ戻ります。

「パン、ここに入れますね。はい、お釣り」

おじいちゃんが下げていた袋に何かを入れるふりをして
小銭をそのまま返しました。

おじいちゃんは納得されて一緒に店を出ました。

一言くらい店員さんに声をかけたら良かった…。


しばらく歩いて住所を聞きましたが
分からないそう。

すると今度は
目につくタコ焼屋さんや
高級パン屋さんや
カウンターだけのお店に寄っては
「これで車呼んで」
と小銭をお店の人に渡そうとされます。

お店の人は訳が分からず
戸惑っていました。

認知症の方と話す時は、
本人の言動を観察して
今どんなことが頭の中を巡っているか想像します。

どうやら車に乗れば帰れると思っているみたい。
なのでそれっぽい人(制服を着ている人)に
声をかけているようです。

私はさりげなく交番に誘導していましたが、
車(パトカー)を呼んだほうがいいなと思い、
15分くらい一緒にお散歩したところで110番しました。


おじいちゃんは終始穏やかで、
質問にはあまり答えられませんが
慣習的な日常会話は問題ありません。
(レジに並んでお金を払うという
社会的行動も維持されています)


でも
認知症のレベルで言えばかなり進行しています。

ここがどこか分からなくて
きっととても不安なはずです。

しばらくしておまわりさんが来ました。
制服姿を見てホッとされた様子が表情から分かりました。

良かったねー!

おまわりさんから
私も個人情報を聞き取りされ(なんで?)、
「あとはこちらで対応します」とのことだったので
そこでおじいちゃんと別れました。

思わず「またね!」って言ってしまうくらい
とても素敵なおじいちゃんでした。
おじいちゃんも笑って手を振ってくれました。


これが占い1位の日の出来事。

とっても良い日でした!

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