受け入れる勇気とさらけ出す信頼
私は、12月に福岡に帰る。また両親と暮らすのが不安だ。これまで、私たちは良い関係を築いてこれなかった。
それは、精神を病んだ2人を、私が軽蔑していたから。真っ直ぐ受け止められなかったから。
たしかに、怒鳴り声や物の壊れる音、
私はたくさんのトラウマを負った。
ある日突然、「お前誰だ?」と聞かれる恐怖。
でも、同時に依存もしていた。
“親は私を守ってくれるもの”
そう決めつけて、安定しない両親に、安心させてくれないことに、常に不満を持っていた。
私は彼らを助けないのに、彼らが私を助けてくれずむしろ苦しめることを、心の中でずーっと恨んでいた。
それって、まったく、フェアじゃないよね。
私はたしかに、子供だった。
何の力も持たない無力な存在。でも、あと一歩の勇気で出来たはずのことが、ひとつだけある。
「受け入れること」
両親共に、精神的に大変なこと。彼らが泣き叫ばなければ、怒鳴り合わなければ、物に当たらなければ、生きていけないくらいの辛さを抱えていること。
「そっか、二人とも大変なんだね。」
自身も壊れそうな心の片隅で、少しでもそう受け止めるだけで、何かが変わったかもしれない。
“大人は子供を守るべき”
“しっかりしていて当然”
“子供は無邪気で良い子でいるべき”
“人に迷惑をかけては絶対いけない”
“一度崩れたらもう幸せは戻らない”
こんな固定概念が、私たち家族には確実にあって、それが一人一人を苦しめていた。
平気なフリして我慢して、抑えきれなくなった感情が爆発、我が家は崩壊した。
もう、同じ轍は踏まない。
私も彼らも、もうあの時とは違うのだ。
相手が誰であれ、人のネガティブな感情を受け入れるのは、とても難しい。
さらっと表面的なアドバイスで、逃げてしまいたくなるけど、あと一歩だけ、ほんのちょっとだけ、頑張ってみよう。
「大丈夫?私でよければ、詳しく聞かせて。」
「そっか、辛いね。頑張ってるんだね。」
そう寄り添うことができたら、和らぐことも増えるだろう。
もちろん、私が一方的に受け止めるだけじゃ、
だめだ。ただの依存が生まれてしまう。
だから私も、必要ならばちゃんと頼れる人になろう。
“しっかりしていなければ”
この言葉では、人は強くなれない。
“何があっても、受け入れてもらえる”
“何があっても、みんなでやり直せる”
この事実と信頼こそが、私たちを強くしてくれるんだと、思う。
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