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ルッキズムとわたし

インドカレーを食べながら友達がルッキズムについて考えているというので、ちょうどルッキズムについて思うことがあったのでメモ。

日本はルッキズムにすごく囚われていると常々思い、息苦しいなと感じてきた。

ルッキズム
(英: Lookism)とは、身体的に魅力的でないと考えられる人々に対する差別的取り扱いのことをさす。こういった差別は主に職場で観察されるが、その他の社会的環境でもみられる。-Wikipediaより


ありのままでいいとかオンリーワンがよく善の立場から謳われるけど、全くもって逆側の位置に美しさとか正義みたいなのがある気がする。

もちろん(個人的主観での)美しいものや綺麗なものを好きだという気持ちは否定しないし、自分にもそういう感覚はあるし…

だけどそれを他人の価値観にまで割って入って正解とか不正解と言う人が多すぎる(気がした)。

自分がそう言う人とばかり付き合いがあるだけなのかもしれないけど。(それはそれで悲しいな)

道行く人をすれ違いざまに『アレさあ…』『ヤバ…』とか、『海外で水着着るとめちゃくちゃ優越感に浸れるよ〜』とか、『よくああいう格好で出歩けるよね〜』とか。よく聞いた。こういうことを聞いた時にすごく悲しくなる。自分が言われた時はもちろん心底テンションが下がるし、赤の他人が言われている時も普通に気分がいいものではなくて…。

イジリの類も本当にナシ。『いや身幅身幅!考えて(笑)』とか、『それ以上太っていったらどうしようって心配だった』とか言われたりしたの、あなたはもう忘れてるかもだけどずっと覚えてるからね、私。
そういう言葉を不用意に投げてくる人って、そもそもが自分のコンプレックスに囚われているのかな?くたばっとけ。(もちろん当時は苦笑いとか笑い話にして済ませた。)

他人に向けての不用意な言葉を発する相手にも『いやいや、そういうこと言うのやめなよ』って言い出すことができない時がほとんどなので、後から自己嫌悪したりもする。何も言わなかったのは同じ気持ちを共有したよってことになったんじゃないか…最低…みたいな感じ。

しかもそういう身体的特徴やセンス身なり格好を私に指摘してくる知人、友人はこぞって良かれと思って言っている場合が多いし、そういうことを言える間柄に親しみを感じていることがほとんどなんだよな。

ごめんけどめちゃくちゃ寒いですよ。って言えるものなら言いたいです。

だけどそんなことに囚われてなくて、自分はこのままが最高でハッピーだというマインドの人にとっては私のなんともいえない怒りや虚無感や自己嫌悪などはゴミと同様の不要なもので、余計なお世話というものでもある。

そしてルッキズムが心底辛いなと思う反面、自分の身体的特徴にはいくつもコンプレックスがあり『こうなりたいな』と思う自分の理想は完全にトレンドに乗っかったルッキズムに囚われているのも謎だったりして、なかなか自分の思考回路は解明できない。自分の中からコンプレックスが抜けていけば、こういうこともないんだろうか。

勿論これを他人に押し付けたことはないし、こうしなああしなと説教垂れるつもりもない。知人・友人はそのままでステキだなと純粋に思う気持ちがある。

それでもどうしてか『鼻筋がもっと通っていたらな』とか『スリムだったらな/そうだもうちょっとダイエットしよう』とかって思うのはどうしてだろうと考えたときに、

無意識に、おせっかいに自分のルッキズムを丸出しにしてくる失礼な知り合いや友人たちから素の素材のままの自分がボロボロにされないための防御手段というか、抵抗なのかなと思う。

もちろん以前の自分にはルッキズムに取り憑かれていて目も当てられなかった頃もあった。『顔は可愛いのに性格がキツいよね、でもそれがいい』とか、『もう少し痩せればいいのに』とか、『鼻がダメ』とか、思い出すと情けないね…。

多分こういうことをやめようと思ったきっかけは、自分が他人から傷つけられたからだと思う。傷つきすぎないように同調したり無理に理想に自分を寄せようとしたこともあったけど、やっぱりそれは息苦しいし楽しくない。

もちろんファッションにもメイクにも見た目にも自分の理想があるし、あっていいと思うけど、そういうのを他人に強要したり押し付けたり、○か×かで判断するのはすごくダサい。言えない人たちと昔の自分に向かってこの場をかりて言います。ダッサイぞ〜!

誰かを大事にするときも、尊重したり愛を感じるときも、いつでもその人全部をまるっと含めて大事だと思いたいなと思った日。

そして今、インドカレーをかきこみながら自分の考えを一生懸命話すばっかりで、相手の話を全然聞いてなかったことを思い出して反省中。

インドカレーを一緒に食べた友達は、紺色に白の水玉柄のワンピースを着こなしていてすごくステキだったんだ。



おわり。

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