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影響を受けやすい夫が良い方向に向かえるように

夫は影響を受けやすい。

かつて夫は、ポンコツだけど愛嬌と優しさを惜しげもなく振り撒いて、うまいこと世を渡り歩くうっかり八兵衛タイプだった。

明るく素直で憎めない魅力があった。


しかし現在はというと、根暗で厭世的な私の影響を多分に受け、世の中を斜に構えて捉える無愛想なポンコツなまけものになってしまい、どうやら新しい職場でうまくいっていないらしい。

人間暗いより明るい方が良い。
素直に生きた方がラクだし、可愛がられる。
よく笑う方が長生きするっていうしね。

それに私が自暴自棄にならずに普通の人間みたいに生活しているのも、ひとえに夫のおかげなのである。


なのでどうにか夫の明るさや素直さを取り戻させ、毎日ご機嫌で生きてほしいがどうしたものかー。

彼の生い立ちから探っていくうちに、
夫も実は自分に自信がない根暗タイプだということがわかってきた。


そして厄介なことにかつての”良い“状態というのは、彼が8年間交際していた元カノによる功績が大きそうだった。


話を聞く限り明るく前向きで快活、自己肯定感が強い姉御タイプ。
夫の実家にいた愛犬が亡くなった際には、手作りのお守り?を作ってあげるような家庭的なタイプのようだった。(のちに私が実家で発見して燃やさせた)


なんてこった!
比べるまでもなく私とは全く真逆のタイプ…!


そして私の10歳も歳上となると年の功もあり
なんかもう太刀打ちできなそうだぞ。

そんな姉御元カノはどうやって根暗でポンコツ男を可愛げのあるうっかり八兵衛に仕立て上げたのか?

姉御元カノが作り上げた夫を好きになった私は
もはや姉御元カノの幻影を好きということに他ならないのでは…??


…混乱する気持ちを抑え、その時々のパートナーに影響を受けやすい夫に底抜けに根暗な私ができることとは一体なんなのかを考えてみることにした。

  • 努めて明るく振る舞う

  • 褒めて自己肯定感をあげる

  • 日々の感謝を伝える

このあたりはやってみた。
…が、なんだかうまくいかない。

頑張ってるね、すごいねと認めてみれば
もうそれ以上頑張らなくなってしまうし、
こうしてみたら?とアドバイスすると
逆にへそを曲げてしまう。

どうしたものか、あとは恐怖政治的に言うことを聞かせるしかない!と某宗教のマインドコントロール法を実施してみると彼の人格はもっと拗れてしまった。

内助の功とは。

せめてもと思い、夫の職場の人にお歳暮で高級フルーツを贈るも効果は1ヶ月と持たない。

もはやこれまでか。


いや、待てよ。
私が根から明るい人間になればよいのでは…?

パートナーの影響を受けやすい夫。
故郷を捨てさせられた彼の身近にいるのはいまや私だけ。

そう、私が明るくなれば夫も明るくなるはず。



苦節30年、絶えず根暗をやってきました。
しかしそんな自分とも今日でお別れです…。


まずは暗く卑屈な発言をしないよう、常に意識して気をつけることにする。常にプラス思考で向上心を忘れずにいよう。

脳は主語を認識しないそうだから、別のことでネガティブな発言をした際にも夫の脳は自分が色々言われていると認知していたのかも。


そしてテレビや本で明るい人間の研究をし、夫と何かしらのコミュニティに属して色々な種類の人と触れ合ってみようと思う。

そして必ずや、あの日の明るいうっかり八兵衛を取り戻してみせる。


妻の名にかけて…。


つづく

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