見出し画像

パソコン危機一髪:渋谷で見つけた救世主


先生あのね。
朝から焦りました。

昨日からPCの調子が悪くて、朝、起きたらスクリーンが真っ黒なまま動かない。

数年前に「ゲームをするにはコレじゃスペックが足りない」と言う息子(当時13)から譲り受けたMacBook Pro(愛称Pro君)。

私はあっさり、それまで愛用していたMacBook Airから乗り換え、今では、このPro君なしでは一日たりとも過ごせない。

今日やるべき原稿もあって、黒いまま動く様子のないPro君を前に血の気が引いて、「詰む」と思った。

すぐにiPhoneで「渋谷、パソコン、修理」で検索。渋谷の『パソコンドック24』に狙いを定め、オープン直後の10時に電話をする。

トラブルのとき、私はすぐに人に頼る。

自分でなんとかするよりも、他力の方が、よほど効率的で信頼できるので、頼るときの行動は早い。

『パソコンドック24のMです』とお兄さんが電話に出て、私は「とりあえず助かった」という気持ち。

私「うちのPro君が意識を失って。熱くて熱もあるようです」
Mさん「PCの裏に製品番号が書いてあるので、教えてください」

PCを裏返すと、驚異的に小さな文字が書いてあるけれど、数字には見えない。
私「番号はないようです!」
Mさん「小さく文字が書いていませんか?」

よーーく目を凝らすと、小さな小さな文字の中に、確かにA×××と数字がある。

MacBookユーザーは、一度、PCを裏返して裏面をのぞいてみて欲しい。
老眼の人は、まったく判別できないと思う。特に私のようにパニックに陥っていると、それがアルファベットなのか数字なのかすら、判別できないと思う。

製品番号!なぜそんなに小さい??
アップルには時々イラッとするけれど、iPhoneもPCもデータも、私のすべてがアップルの支配下で、結局は泣き寝入りなのはいつもの通り。

そんなわけで、適当に読み上げた数字がどうやら当たりだったようで、Mさんが「わかりました」と言うので、とりあえずPro君をお店に運び込むことになった。

製品番号からはPro君の年齢がわかるはず。
それに合わせて、処方箋を用意して待ってくれているのだろう。

渋谷に向かうその間にも、Pro君はどんどん熱くなって、爆発寸前。

雨の渋谷は、観光客や若者で溢れていて、爆発すると大惨事だ。玉石混交の私のデータや思い出たちも、渋谷の街に吹っ飛び散乱してしまう。

小走りに人混みをすり抜け、『パソコンドック24』の看板を目指す。

お店に飛び込み、「先ほどお電話でMさんとお話した、みきてぃです!」と言いながらカウンターに熱くなったPro君を置く。

「うちの子、重体なので早く!」の言葉を飲み込み、冷静を装いながら。

「どうぞおかけください。ちなみに私がMです」と、長髪をちょんまげ風に束ねたお兄さん。

Pro君を触って「熱いですね」と言うので、「そうなんです!」と私。
重症に違いない。

Pro君がいつから、どういう症状だったか、問診をしながら「一旦、電源を切って休ませましょう」とMさん。

Mさん「水に濡らしたり、落としたりしませんでしたか?」

私「いえ。毎日毎日働かせているので、日々の疲労やストレスはあったかもしれませんが、そういう外的な体罰はしていません」

Mさん「なるほど」

私「ただ一つ、心当たりがあるとすれば、充電器は正規品ではなく、携帯用の別メーカーのものを使っていて。昨日も外出先で、そっちで充電しようと思ったら、様子がおかしかったんです」

Mさん「そのせいかもしれませんね。正規品を使わないと過充電になってしまうので」

その間の数分でPro君の熱が下がる。
ここで、Mさんが正規品の充電器を使いながら電源を入れると、普通に起動。

Mさん「よかったですね!復活しました」

私「助かったんですね!」

Mさん「軽症でした」

私「ありがとうございます!!!お支払いは!?」

Mさん「大丈夫です。修理してないので」

私「そんな…」

Mさん「あの、じゃあ、僕は何もしてないのに恐縮なんですけれど、よかったら口コミお願いします!」

私「します!むっちゃします!本当に助かりました!心強い!すばらしい!」

Mさん「ありがとうございます😊」

私の年齢より、息子(15)の年齢に近いであろうMさん。きっと呆れていると思う。私の息子も、いつも私に呆れているので。

それに私だって一応、この状況が呆れるに値することは自分でもわかる。

「うちの子、出血多量になりそうです!命は助かるでしょうか!?」と病院に駆け込んだものの、ただの鼻血だし、待合室で血も止まったし…。という事態と同類なんでしょ?

それぐらいわかってる。

だから、帰り際にMさんに、「また何かあれば来ますね!」と言おうと思ったけれど、嬉しくもないだろうから自粛して、無言で手を振ってペコペコ会釈をしながら出てきたわけ。

『パソコンドック24』を出ると、数件隣りがアップルストアなんですよね。
そういえば10分前は、「もしPro君が治らなければ、帰りはここで新しいPCを買うしかない」と覚悟しながら、アップルストアを通過したことを思い出す。

そんなことも、もう過去のことだ。

とりあえずカフェに入り、口コミを入れて、元気になったPro君を前に、”チームみきてぃ(みきてぃのお世話係)”に連絡。

「大変だったけど、大丈夫だったよー!パソコンドック24すごいよ!」という喜びを共有するつもりだったのに、「またそんなことを」「迷惑行為はやめよ」とたしなめられる。

なのに、こうしてココで自分の失態をわざわざ文字にしてしまう私。

あんなに、「1秒でも早く仕上げたい原稿があるから、すぐに治してもらわなきゃ!」と騒いでいたのに、治ったら原稿そっちのけって…。我ながら驚く。

せっかく治ったPro君で書かなくても良いことを書いてしまう悪い習性、どうにかしたい。もしかして、Pro君はこういう私がストレスで体調を崩したの??

そんなわけで、パソコンドック24さんありがとうございました。
また緊急の際は、よろしくお願いいたします。

インタビュア&ライターなまず美紀でした。

💎なまず美紀の新着Web記事

💎なまず美紀お仕事サイト


この記事が参加している募集

ライターの仕事

今日の振り返り

最後までお読みいただき、ありがとうございます✨💕