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MustからWishへ

その社長は非常にビジョナリーな経営者だが、
この1年ほどは組織課題で悩んでいた。

組織課題と真っ直ぐ向き合うために、全員と個人面談をやったりもしたらしいが、それは結果的に個々の要求や要望を社長が聞くも、全てを叶えられるわけもなく自分にっても部下にとっても消化不良に終わったとのこと。

組織戦略や施策について語り合っていた時の社長の一言が真理だと思った。

「創業の頃はWishしかなかったから、それを求心力に人が集まり会社が成長してきたんだけど、数年経ってそのWishが具現化もしてステークホルダーも多くなってきたら、いつのまにかMustで話しをしてたことに気づいたんです。そこで、先日Wishのアップデートをしようと思ったんですよね。」

つい先日の話しなので、Wishのアップデートで組織がどうなるか答えはまだわっていないが、社長の溌剌とした雰囲気を見ていたら、成功するイメージが伝わってきたから不思議である。

組織が大きくなった時こそ原点回帰

経営者の圧倒的なビジョンやWishが、スタートアップの原動力というのは誰もが理解するところだが、組織が大きくなると事業の難易度も上がり、組織のあり方も違ってくるのでテクニックに目が行きがち。そんな時だからこそ原点回帰して社長にとってWishを見つめ直すことが何より重要なのかもと気付かされた。

WishとMustで伝わり方が圧倒的に違う

Must
「xxしなければならない。」
「xxであるべきじゃないか。」

Wish
「xxを実現したい」
「xxだったらいいな」


Mustは行動を限定するが、Wishはあり方を問いかけている。

そのため、あり方の周辺に余白があり、人の想像力を刺激できるので、巻き込み易くアドバイスも引き出しやすい。

何より、それを話す時の表情が違ってくる。

Wishが蔓延すれば組織が変わる

Wishの効用は社長に限定した話しではないし、大それた目標である必要もない。気張らずに「英語がビジネスレベルで話せるようになりたい」とか、しっかりと思いがあればいい。まずはMust口調になっていないか確認して、Wish口調で話して見るといいと思う。

人々の「やりたい」という素直な気持ちを誰もが大切にして、いろんな個性(タレント)が開花していく社会になればいいなと思う。


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