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20,02,24。ledzeppelin73年①。

72年暮れからの英国ツアーで迎えたzeppelinの73年。

新年早々の1月2日シェフィールド公演から記録されていますが,移動時に酷い風邪をひいてしまったRobert PlantのVoが最悪です。

73年初頭の音源はあまりにRobert Plantのコンディションが悪いのでコレクションとして入手はしていませんが音源サイトで内容を軽く確認しただけでも確かに最悪でした。

日程をずらすなどして回復を待ちライン収録で有名な1月15日のストーク公演ではかなり回復しています。ただし前年の時点で喉の衰えが見られたRobert Plantにとって、この風邪と強行軍なツアーの日々はとどめとなってしまった様子でこの時以降70年頃の余裕のハイトーンを聞く事が出来なくなります。

1月22日にはサウザンプトン大学でライブが行われます。
今回のタイトルバック画像で分かる通り規模の小さな会場でのライブだったと思われますが、かねてからJimmy Page本人の口から音源の存在が語られておりオフィシャルでHow the West Was Wonが発売された前後に流出したと思われるテープを基にしたブートが発売され話題となりました。

Robert PlantのVoはかなり復調しており、何よりもきちんとミックスダウンされたと思われる超高音質ライン音源ですが、それゆえに演奏は公式収録時特有の「よそいきzeppelin」な感じです。

How the West Was Wonは72年のLAフォーラムとロングビーチ公演の素材から作られていますがそれほど「よそいき」な印象を受けません。
もしかしたら当時のJimmy Pageの考えではいずれ公式に発表する素材としてサウザンプトンのライブ素材のほうが念頭にあったのかもしれません。

3月からはヨーロッパツアーです。73年のライブはのちの全米アリーナクラスツアー時を含めて独特の質感のライン音源が多数確認されています。

よく言われるのはギターの音の線が細く、各楽器のバランスが今一つでテープの世代がマスターから遠い事が原因なのかライン収録にしては音にメリハリが欠けている印象です。

個人的な感想として「今一つなライン収録よりは上級者の手によるオーディエンス収録のほうが好み」な事もあってこの時期のライン収録音源にはあまり魅力を感じません。

バンド関係者からの流出であることは間違いないと思われるこの一連の73年サウンドボート音源、せめてサウザンプトンくらいの音質だったらありがたかったのですが…

…という事で今回のリンクはその高音質なサウザンプトン公演です。
https://www.youtube.com/watch?v=rESTcy4KvWs

改めてよく聞くとRobert PlantはOver the Hills and Far Awayなどでこのころすでにオフィシャル同様の高域を使った歌いまわしをあきらめて、のちの全米ツアー時同様の歌い方になっています。

ヨーロッパツアーの後、5月からはいよいよ全米ツアーが始まります。
千秋楽のMSG公演が映画「永遠の詩」として記録されることになるこの長いツアー。個人的には「生み出すための場」だったライブから「発表の場」へと変化していくツアーだったのではないかと思っています。















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