ストーマの話。ストーマ外来へ。

ストーマについて書く事はまだまだ思いつきますが、話をストーマ設置手術後に戻します。

大腸がん手術直後のストーマ設置ですから本人の状況としてはまだ満足に歩き回れません。腕には点滴、お腹からは4本のチューブが出ている上にパウチが張り付いていますから寝返りも満足に出来ない状況です。

術後も絶飲食は続きますからパウチに排泄されるのは少々の血交じりの体液でしたが、手術直後にまるでカキ氷シロップのメロン味のような液体が入っているのを見たときには驚きました。

その正体は胆汁です。栄養分を点滴でしか摂取していない状態なので胃から腸にかけて空っぽですから分泌された胆汁がそのまま排出されます。
食べた物と混じる事で排泄物っぽく黄色になる胆汁ですが、そのまま出てくるとおよそ人の体内で作られるとは思えない色をしているので初めて目にすると結構衝撃です。

お腹についているチューブが取れるとようやく歩き回れるように。
とはいえ確かすべてのチューブが取れたわけではなくて最後の一本とその先に付いている体液を貯めるパックは付けたまま歩き回っていた気がします。

歩き回れるようになると術後検査以外に「ストーマ外来」でストーマの説明やパウチの取り扱いについて色々教えてもらう事に。

病室では通話以外のスマホ使用がOKでしたからストーマ外来に行く前にストーマについてはネットで検索済みです。基本的なことは既に調べて知っていましたから、ストーマ担当の看護師さんから「積極的に覚えてくれる人は助かります。人工肛門と言う響きにめげてしまうとネガティブになってしまう人も多いですから」とわりと前向きな姿勢を褒めていただきました。

ストーマ外来では自分の梅干君に合わせたパウチ接着部のカットの仕方なども教わります。飛び出している梅干君の形状に合わせてちょうど良く自分で接着部をカットしないといけません。

大きすぎると排泄された液に触れる部分が多くなり梅干君周囲の皮膚が荒れやすくなりますし、小さすぎても接着面の一部が常に梅干君に触れる事になり梅干君にダメージを与える事になりかねないので注意が必要です。

接着面のカット以外にも各種ストーマグッズについての説明も受けました。
メーカー別のパウチの特徴や皮膚を保護するパウダー、パウチが簡単にはがせる剥離液等いくつかの説明を受けて外来でキープしていたサンプル品などを貰った覚えがあります。

ちなみに自分がパウチ本体以外のグッズで愛用していたのは剥離液とパウチ用ハサミだけでした。剥離液に関しては「根性出せばお湯でも剥がれるよ」とのことでしたが、強力に張り付いているパウチが数滴垂らすだけで簡単に剥がれるので大変便利です。

歩き回れるようになりしばらくするとようやく絶飲食から開放されて経口での飲食が許可されます。いよいよ本格的なストーマ生活の始まりです。

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