大腸がんの話。予兆。

50代を過ぎた頃から体調に関して「なんとなくおかしいかな?」という自覚がありました。

若い頃から体力的に負担のかかる仕事に就く事が多かったのですが、40代で転職した仕事(現在もその仕事をしています)は外仕事ではあるものの体力的な負担はそれまでに比べて圧倒的に少ない職種です。

にもかかわらずなんだか妙に疲れやすく「歳をとった所為?」と思わないでもなかったのですが、大腸がんが発覚する一年ほど前からはさらにハッキリしたいくつかの予兆が出ていました。

自分はWPW症候群というストレスや疲れで頻脈が出るという持病を持っているのですが、その発作が明らかに増えてきていました。以前であれば年に数回だった発作の頻度が週に数回起きる状態です。

WPWは比較的多い症例で多くの方が自分なりの発作をおさめる方法で頻脈に対処しています。ちなみに自分は「首を軽く揉んで急にしゃがみこんでから深呼吸」という方法で対処しています。

回数が増えた上、発作が起きていつもの動作で頻脈をおさめようとすると今まで感じなかった「頭がふらつく」感覚も出るように。後でわかったのですが、既に自分は貧血状態でそれがふらつきの原因でした。

それと異常な足の浮腫み(むくみ)です。

一日仕事を終えて帰宅すると足に靴下のあとがくっきり残り、膝から下が酷く浮腫むようになっていました。浮腫みの状態としては脛の肉を指で押すとすぐに元に戻らず少しの間凹んだままになるほど浮腫んでいました。

発覚の数ヶ月前には便秘と下痢を繰り返すようになり潜血というレベルではなく下血により便器が常に真っ赤になる状態に。

これも大腸がんあるあるなのですが排便時に血が出ることがあっても痔持ちの覚えがあると「ああ。切れたかな」で済ましてしまう方が多いそうです。

自分も当時は軽くなってはいましたが痔持ちでしたので便器が真っ赤になってもさほど気にすることなく「痛みはないんだけどなぁ…」でなんとなく納得していました。

疲れやすくなった。
頻脈の頻発。
足のむくみ。
便秘~下痢の繰り返し&下血。

これだけ重なるとさすがに病院に縁が無い事が自慢だった自分でも「何かおかしい」と思うようになります。後に家族から「何故その状態で病院に行こうとしなかったのか?」と言われましたが変に体力に自信があると「そのうち直るんじゃね?」くらいにしか考えないのが常なのです。

勝手な素人判断で「結石持ちだし、年齢的に腎機能が落ちてきたのかな?」
などと思っていましたが、発覚当日「さすがにこれはただ事ではないな」とようやく体が出し続けてくれていたサインに従う事になった訳です。


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