寝不足。

昨日ホテルに戻ったのが恐らく3時ぐらいで、朝8時過ぎには起床。おまけに二日酔いという。でも起きなければならない訳は、日曜日のミサに行くから。連れの希望もあり、日曜日のAMはハーレムの有名な教会でゴスペルを聴く、という目的が当初よりあったので、辛いけど予定変更せずにタクシーでハーレムへ（さすがに電車で行く時間はなかった）。

連れから噂で聞いてはいたのだが、まだ30分以上前というのに教会の周辺は長蛇の列。列をきちんと整える人もおらず、近くのホームレスが「ここに並んでももう無駄だよ」とか言って回る始末。列の前の方を確認すると、何やら手に整理券のようなものを持っている人がいるので、整理券を持っていなければ入れないのかと思ったが、後ろの方に並んでいる人は整理券を持っておらず、そもそも並んでいる人等は皆旅行者のため誰も正確な情報を持っていないようで、列の後方は騒然としだす。たまにくる太った関係者のような身なりのしっかりした青年が「整理券の持っていない人はミサに参加できないぞ！」みたいなことを言っているようなのだが、不必要に怒って叫んでいるので並んでいる人も戸惑ってしまい、そして「この人は本当に教会の関係者なのだろうか？」という疑念も若干発生して列を離れるものは少なく、だんだん列は長くなりその教会のブロックをぐるっと半周するぐらいの長さになってしまった。

ぐずぐずしているうちに、いよいよ教会の偉い人的な、正装した男性がカラーコーンを持ってやってきて「ここから後ろは今日は入れない」と断固たる決意を秘めた口調できっぱりと発言し、僕ら含めた数十人を追い返し始めた。周囲の人たちもさすがに「これは無理だ」と思ったのかちりじりに帰り始めた。そんな中、別な教会の女性らしき人が「向こうに行けば別な教会でミサを開くわよ」と教会人（？）らしからぬ客引きを展開しているというカオスな状況。ゴスペルを録音したCD-Rを売っている人もいる。ちょっとしたカオスを抜け出し迷うも、やはりせっかくなので小さい教会でも良いから行こうということになり、先ほど客引きをしている女性が示した方向に歩くと、程なくこちらも古びた、言ってみれば「いい感じ」の教会を発見。丁度ミサが始まる直前らしく、素早く入室させていただいた。

この教会にも世界各地からの旅行客が来ているようであった。ミサは思っていたよりもすごくハッピーな感じで、最初に教会の偉い人（？）が「このなかでフランスから来た方は？」みたいな感じで声をかける。ヨーロッパからの旅行客が多いようであった。ひとしきり話しが終わると、教会の人たちが「今日は来てくれてありがとう」という感じで来場者と握手をして回る。その後ゴスペルとトークとお布施が繰り返される。我々はその時ちょうど1ドル札がなく、大きな札しかなかったので、ありったけの小銭をお布施してなんとかやり過ごした。

アメリカのキリスト教のミサは、その土地の人々は朝の集会という感じで、厳か過ぎず、皆で定期的に集まってお互いを確認しあう、ような雰囲気もあり、その身近に染み渡る感じが、二日酔いかつ寝不足で体調は辛かったが、すごく行ってよかったなと思える瞬間であった。

ちと長すぎるので、終盤に途中で退席し、電車を使ってBROOKLYNへ。その日の第２の目的、NBAの試合を見に行くのである。

BROOKLYNに到着。今日は昨日よりも南の方のお店を探索しながらNBA観戦。試合まで少し時間があったので、会場周辺の店を数店チェックしてから、会場入り。BROOKLYN NETSは最近本拠地をBROOKLYNに移したばかりのチームなので、会場もすごく新しい。JAY-Zも出資者の一人であるとか。

20ドルの安い席を購入して、入場。まともにご飯を食べていなかったので、フィッシュタコスを購入して食べて（これが意外に絶品だった）、席に着くと間もなく試合開始。試合開始ギリギリまでスポーツ局のアナウンサーらしき人たちがコート内に椅子を出して解説をしている。試合開始直後は人もまばらな会場だったが、試合が進むにつれて人も増え、終盤には7~8割りの埋まり具合に。試合内容は計ったようなシーソーゲームだったが、終盤にボストン・セルティクスが突き放してネッツは敗北。試合も楽しかったが、タイムアウト中の賑やかしが日本のプロスポーツよりも楽しく、子供向けの「ダンスタイム（いい踊りをしている子供は場内ビジョンに抜いてくれる）」などファミリー向けの施策も良かった。

試合終了後、会場を後にし、更に日が落ちる前に数店ショッピング。連れは悩んだ末に冬物のコートを購入。僕はパーカーを購入。朝からのスケジュールでへとへとになりながら電車に乗り、チャイナタウンのベトナム料理屋で少し早めにディナー。久しぶりのアジア料理に興奮して少々頼みすぎて、一部テイクアウトしてホテルに戻る。そして、疲れ果てて就寝。。よく動いた1日。