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涙袋に涙は入っていない。

 こたつをそろそろ片付けなければと思いつつ、気づけば5月ももう終わりに…。
 ふかふかのこたつ布団と、サラッとしたラグマットを入れ替えなければならないのに、なかなか踏ん切りがつかず、ここまで来てしまった。
 こたつの温もりに別れ難さを感じているわけではなく、ただただ面倒臭い。
「ちょっと頑張って交換したらいいじゃん」
と思っている方には、失礼ながら考えが浅すぎるとしかかける言葉が見つからない。
 そんな方のために、まずはこたつの撤去の手順についてまとめたので、ご覧いただきたい。

こたつの撤去手順 (2023年5月現在)

 お分かりいただけただろうか。
 ひと口に取り替えると言っても、まず初期の段取りでもこれだけのものがある。
 次に、ラグマットの敷設についても同じようにまとめてみたので、そちらもご覧いただきたい。

ラグマットの敷設施工事業手順(2023年5月現在)

 やはりラグマットの敷設施工手順だけを抜き出してみても、これだけの段階を経ねばならないことがお分かりいただけたと思う。

 しかし、この段取りのみで考えるならば、確かにそう大した作業ではないと言えるのだけれど、よく考えていただきたい。上の手順のみで取り替え敷設作業が終わるというのは、果たして現実的と言えるだろうか?
 答えはもちろん、否。
 取り替え敷設事業全体を鑑みた場合、上の手順のみではまだ机上の空論であると断言できる。重要な手順が抜けている。それは、

洗濯。


 この工程を抜きにしては語れないのが、こたつとラグの取り替え敷設事業だ。
 しかもただの洗濯ではなく、大物洗濯。
 男の一人暮らしである自宅の洗濯機ではどうにもならないわけで、コインランドリーへ行かなければならない。

コインランドリー


 ”コインランドリーに持って行く”
 言葉だけ見れば簡単に思えるかもしれない。しかし、東京での男の一人暮らしである我が家には、車がない。するとどうなるかというと、移動手段はチャリンコ一択という事になる。

 では、果たしてチャリンコ一択のこの状況で、具体的にはどのような工程を踏む事になるのか。分かりやすくまとめたので、そちらをご覧いただきたい。

チャリンコを使用してのコインランドリー利用事業手順(2023年5月 未完)

 男一人暮らしの車なし生活では、”こたつ布団をチャリンコでコインランドリーに持っていく”という事業が、どれほど凄惨極まりない事業なのかがお分かりいただけたと思う。工程数も他の工程の比ではなく、最後まで書き続けることすら叶わなかった(今も過負荷により負傷した右手を氷で冷やしながら、左手でタイピングしているほど)。
 このような一大事業を個人の手で行うという事が、一体どれほどの時間を奪い去り、犠牲を生み出し、怪我、玉突き事故などによる交通網の断絶、電気網の遮断、ガス漏れによる大火災、環境汚染による健康被害、暴動、略奪、裁判に次ぐ裁判、空間のねじれ現象、オーダーミス、切符の取り忘れ、あかぎれ、めまい、関節痛、リウマチ、物忘れ、口喧嘩、小じわ、目の下の涙袋のたるみ…などといった恐ろしい事態を引き起こすのか。ご覧になった方にも現実問題としてしっかりと向き合い、考えていただきたい。


 …こんな事書いてる暇があったらやれよとそう思った方、俺もそう思うんだけどねー。まあなにせ面倒くさい。

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