デジカメにGPSなんかいらねーよと言ってる写真家たちに反論する

今回の書き込みは、個人的に思っていることをぶちまけたいと思います。

GPS不要論者

ある写真の会合で写真家たちに言われました。「デジカメにGPSいらねーだろ」って。

必要な人にはありがたい機能であり、不要な人には無用の長物なんでしょうね。でもね、あったほうが間違いなく便利なんです、GPS。

デジカメにGPS不要と言う人たちの意見は、大体2つのパターンですね。

「デジカメにGPSなんか何するんだ?」という意見。

もうひとつは、

「GPSが付いていても、写真の腕は上がらない」という意見。

私が言われたのも上記の2つでしたね。

GPSデータの使い方を知らないだけじゃない?

デジカメは、シャッターボタンを押して撮影した瞬間にカメラの機種や撮影時の条件情報、設定していれば著作権情報等がExifとしてデジタル画像に書き込まれる。

そのExif情報に撮影時の緯度、経度、標高を書き込むスペースもあって、GPS機器を使えば情報を埋めることができます。

情報を書き込むスペースがあるのに空欄のままにしておくのは、もったいない気がするけどね。

問題は、GPSデータを何に使うかということ。使い方を知らないから、あんなものいらないと考えるんです。

GPS不要論者「デジカメにGPSなんか何するんだ?」に反論する

GPS不要論者2パターンのうち「デジカメにGPSなんか何するんだ?」の意見の方々。

GPSデータの使い方を知らない、もしくは使ったことがない人たちですよ。

GPSデータとは、数字とアルファベットの組み合わせ。北緯何度東経何度というヤツ。例えば、48°51'30.4"N 2°17'41.2"E

この数字とアルファベットの組み合わせを何に使うのか?

Google マップですよ。

乱暴な言い方をすると、

GPS = Google マップ

Google Earthでもいいんですけど。

つまり、「デジカメにGPSなんか何するんだ?」の発言は、Googleマップを使わない、もしくは使い方を知らない、と言ってることと同じ。

先ほどのGPSデータ 48°51'30.4"N 2°17'41.2"E

これがどこなのかは、Googleマップの検索窓にコピペして調べてみてね。

どこで何を撮影したのかをメモなんか取ってられない

私のように海外数各国にまたがって撮影に出かけると、GPSは必須。絶対必需品です!

どこで何を撮影したのか、後で自分の写真を見返して、みなさんわかりますか?人間の記憶は、いい加減ですよ。時間が経つと正確に覚えていないことがほとんど。

メモる?冗談じゃない。

どこの国のどの町で、何という名前の教会や名所を撮影したのかを現地でいちいちメモなんか取ってられない。

GPS機器が内蔵されているか外付けでカメラに取り付ければ、シャッターボタンを押した瞬間にExifに緯度経度や高度だけでなく、撮影画像方向(カメラの向き)を書き込んでくれて、Googleマップで確認すると写真撮影位置にピンが立つ。撮影場所の名前は、Googleマップに書いてある。これ、ホントすばらしいですよ。

たしかにGPS機器は、必ずしも正確ではない。数十メートル、場合によっては数百メートルの誤差が出ることも。実際の撮影場所とGoogleマップに立つピンの位置がズレてることがまれにあります。しかし、それは今のGPS衛星や機器の精度上、許容範囲。

もう一つ便利な機能として、デジカメにGPSが付いていれば衛星の電波を受信すると、自動で時刻の修正もやってくれる。これは日本と時差がある海外では便利ですよ。自分で時刻設定やらサマータイム設定をしなくていいんですから。

私がFacebookで写真を投稿する際、国や都市名の他に教会や修道院、通りの名前まで書けるのは、ExifにGPSデータが埋め込まれていてGoogleマップで確認できるからです。

スマホのアプリでは、バッテリーが持たない

スマホで記録できるという人もいます。

私もアプリを使ってGPSログを取ったり、他のアプリで場所の記録もしました。でも、バッテリー消費が激しく半日持たないので、結局使うのやめました。

現在は、デジタルカメラにカメラメーカー専用のGPSロガーを取り付け、それとは別に単三電池で動く小型のGPSロガーも持って歩いています。機器が壊れて動かなかったりした場合に備えてのバックアップみたいなものです。

でもね、シャッターボタン押した瞬間にGPSが記録されるほうが圧倒的に便利。GPS機器を別に持って歩いて、後からパソコン使って手動でGPSデータをExifに書き込むのは手間だから。

GPS不要論者「GPSが付いていても、写真の腕は上がらない」に反論する

この手の意見も写真家の間に根強く残っていますね。

GPS機能が付いている付いていないことと、写真の腕が上がる上がらないことはまったくの別問題。2つの違う事柄を関連性があるように述べている暴論ですよ。

写真の腕を上げるためにGPSは必要ありません。あってもなくても変わらない。

GPSは撮影場所を記録し、後で写真を見返すときに必要なもの。編集時にあれば便利な機能。写真の腕を上げるという撮影時に求められるセンスやテクニックや感覚といったものとはまったく関係がありません。

GPSがいらないのであれば、GPS機器をオフにするか、後で情報を削除すればいい。

デジカメよりスマホの方が先進的だ

最近になってようやくカメラメーカーも重い腰を上げてデジカメにGPSを内蔵する機種をチラホラ発売するようになった。なぜメーカーはGPS搭載に保守的なんでしょうかね?不思議ですよ。

iPhone 3Gが日本で発売されたときは、衝撃的でした。写真を撮った瞬間にGPS情報が写真に書き込まれる。しかも撮影時に意識することなく自動的に。今では当たり前にどのスマホでもできることだけど、当時としては先進的。それに比べてカメラメーカーは、デジカメにGPSを付けるのにかなりの時間を要した。

技術的な問題?

デジカメより小さいスマホで搭載可能なのだから、デジカメにGPS付けること可能でしょ。

GPSデータの活用方法がわからなかった?

おそらくこれが理由なんじゃないか。

もし、iPhoneが世に登場していなくて、スマホがこれだけ普及していなかったら、もしかしたらカメラメーカーは今でもデジカメにGPSを搭載しなかったかもしれない。

場所を知られたくなかったら、教えなければいいだけ

便利なGPSだけど、プライバシーに関してはいろいろ問題はある。

特にSNSに関しては、撮影場所が第三者にバレてしまう。

でもそれは、GPS機能が悪いのではなく、場所情報が付加された写真を公開した本人がいけないんです。他人に知られるのがいやなら、知られないように対策すればいいだけですよ。

GPSを使おうよ

せっかく便利な機能があるのだから、積極的に使いましょう。

「あれ?これ、どこで撮った写真かな?んー思い出せない。」なんてことがないように。


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