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暦の上では

春が好きだ。
春に産まれたからなのか、桜と青空のコントラストに惹かれるからなのか、
春服が一番ふんわりとしていて自分好みだからなのか。
長かった冬がやっと終わるからか、特に嬉しい気持ちになる。

それでも今年はいつもより暖冬だったからか、秋から冬に移り変わる時期こそ手袋もマフラーもつけていたけれど、だんだんと身体が寒さに慣れてくる頃には
手袋もマフラーもほぼ出番無しで過ごした。
外出時、持ち歩いてたけど、念の為。

そんなわけで、いつもよりは冬に嫌気が差していないからか、
軽やかな春色の服を着始める街の人を横目に
「もう少しだけ冬服を着ていたかったかもな」と、
少しだけ冬が終わることに寂しさを感じる自分がいる。
冬っぽい色合いのセーターも、タータンチェックの可愛いコートも、
12月なら私にとびきり似合ってたし街にも溶け込んでたのにね。

春の苦手なところは、夕方から突然冷たい風が吹くところ。
お昼の陽気な暖かさから一転、冬に戻ろうとするのが嫌。
春服は薄手なのに。

そして春服で全身コーデを組み合わせると、冬物の防寒具がやけに浮く。
それに足元も軽やかにしたい。けど脚から冷えていくから油断もできない。
ここ数年はスニーカーブーツが流行っているし、可愛くて比較的暖かいから、
今年の春はひとまず下駄箱にあるそれを履こうと思う。
でもかつて森ガールが流行っていた頃のブーツとか、あれ良かったな。

森ガールといえば、Y2K新書でもお馴染みの
宮崎あおいちゃんがリバティの可愛いワンピースを歌いながら
楽しそうに歩いている、かの有名なearthのCM…。
草川為先生の『八潮と三雲』が今も好きなので、三雲ちゃんのコーデを見るたびに
「かわい〜!そうそう、これだよこれ!」となります。
テレビで初めてあのCMを見た時の衝撃が蘇るというか…。
映像を一目見てすっかりearthの虜になり、
母に頼んでラクーア店まで一緒に買い物に行った時の
「世の中には学生でも着られるような、こんなに可愛い服が沢山売ってるんだ!」という、あの初々しい気持ちをいつでも思い出せる。
幸せだったなあの瞬間。

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