受け取る力

 お月謝を私に渡す前に中身を確認していた子が
『うぁ、いいな〜。これ、欲しい』
『先生はお金が欲しいから、ぼくたちに辞めて欲しくないでしょう』
 と言うことがある。

 チッチッチ。甘いね。仕事とはそんなもんじゃーないのよ。
私は、あなたたちがいかに素晴らしい人たちか、そして私自身が学んできたこと、失敗して掴んできたこと、今も日々学び続けていること…
その全てを、あなたたち一人一人に届けているんですよ。

そう、どうしたら一人一人にきちんと届けられるか、日々そればかりを考えている。そしてそれがしっかり届いたと実感した時が、私の最高の瞬間。
逆に上手く届いていないと感じた時、受け取ってすらもらえない時…思いっ切り凹む。少しの間凹んで、翌週にはその子にちゃんと届く様にまたチャレンジ。その繰り返しの毎日。

 お月謝袋におうちの方が入れてくださったお金が、何倍にもなって子どもたちを将来支えてくれる。私はそれを信じて、心を込めて仕事をしている。一人一人をじっくり観察して、今彼らに必要だと思うものを一人一人に向かって投げ続けている。

 おうちで、学校で、英語教室で、職場で…今までもこれからも、彼らを愛する人達が、たくさんの学びを投げかけてくれるだろう。経験の中にもたくさん学びがあるだろう。どうかそれを素直な心で受け取る練習をして欲しい。もちろん、私も手伝う。誰も分かってくれない…と思う人には、あなたのことをどれだけ見ているか、お伝えしよう。

 毎日を生きる為にはお金が必要。仕事をしてお金を得るのは、毎日を生きる事。人生を生きる為には、生き甲斐が必要。私は子どもたちと関わり続ける事で、彼らの良いところをありったけ見つけ引っぱり出して、彼らに見せる。
それが私の行き甲斐なのだ。

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