あそぼう

 先生仲間の友人が言った言葉が気になった。
「…やらないといけないことが多すぎて、結局どれも中途半端…」
子どもたちのこと。
学校の先生もおうちの方も、習い事の先生も、子どもたちに課題を与えて満足している部分が少なからずある。
「したいこと」よりも「しなくてはいけないこと」が多過ぎて、子どもたちはそれをこなすので精一杯。そんな一切自発的でない活動から子どもたちは何を学ぶのか。
 
 日本は今「自分で考え」「自分で判断し」「自分で動く」人を育てようとしている。しかし、その方法はどんどん逆の方向にいっている気がしてならない。結局「自分で考え、判断し、動く」ことも「こうあるべき」という指導に押されて、「自分で」という部分が本当の意味で理解されていないし実現もされていない。
 
 では、自発的な活動とは何か。

 それは、遊び。

 遊びの中で私たちは、言葉、タイミング、間、リーダーシップ、人間関係…様々なものをバランスよく学んできた。
そんな素晴らしい体験の場は、大人から浴びせられる課題と、大人の経済活動による抜け出せないゲームやバーチャルの世界に奪われている。
 それに気付いている人がどれだけいるだろうか、そして気付いて動き出している人はどれだけいるだろう。

 本気で自分で考え動く人を育てたいと思うならば、遊ぼう。遊ばせよう。
大人が今の大人の頭で考える価値あるものは、所詮今の時代のものでしかない。それまでの経験の中でのものに過ぎない。
今を生きる子どもたちは、本当の意味での自分を取り戻すべきだ。
その方法を知る人はいない。自分たちで切り開いていくしかないんだ。

 歴史はそれをただ引き継ぐためにあるものではない。そこから学んで未来に活かすためのもの。私たち大人もずっと学び考え続ける必要があるのだ。
自分で考え、判断し、動く見本になる大人になろう。

 遊ぼう。

読んでくださって、ありがとうございます。 もし気に入ってくださったら、投げ銭していただけると励みになります💜