手紙

出会いと別れの季節と言われる春。

出会いに先立って
3月は別れのタイミングがすごく多い。
4月から社会人として新たな地に向かう
ということもあり、よけいに。

もちろん、
今のご時世、繋がれる手段はいくつもある。

ただ、学生と社会人では自由な時間にも違いがあって、さらに距離もできて、となると
会える機会も減るわけで、、、。

お別れって訳ではないのはわかっているけれど、寂しさが生まれるタイミングがたくさんあるのだ。

だから、近ごろわたしは手紙を書いている。
会って直接想いを伝える機会が減ってしまうその前に、お世話になった感謝を伝えたくて。

そうして書いてて改めて思う、
手紙っていいなぁ と。

昔から手紙を書くのが好きでなんかいいよなぁと思っていた。そして改めて考えてみた。

「なぜ手紙をいいと思うのか」。

そんなとき思い出したのが家の近くにある
「美しいノート屋さん」。

"1冊のノートが人生を変えることもある"
という信念のもと、
表紙の色や文字、文字のスタイルなど
さまざまなものをオーダーメイドでき
オリジナルのノートを作る
ノート屋さん、だ。

そこのご主人いわく、
"書くこと"は五感のうち4つの感覚に
刺激を与えているらしい。

ペンで紙に書いたり手が紙に擦れる音、
インクや紙の匂い、
紙の材質やペンに触れる感覚と
目で見る書いている景色。

それらは人の身体に感覚として無意識のうちに刻み込まれ、時折、人の記憶を呼び起こすのだとか。

これを思い出して、おもった。

わたしが手紙を書きたくなる理由は、
きっと、手紙の相手との記憶を自分にも
刻み込みたかったから。

今、わたしはあなたにこんなことを思っていて、これが伝えたいんだよってことを、
自分の中にも残したかったのだ。

感情は生モノだから。
忘れてしまうものだから。
想いの奥にある思い出とともに、
大切な記憶を残したかった。

たとえ相手が忘れてしまっても
自分は忘れたくなかったものなんだって 。
全身で覚えておきたかったんだろうなぁ。

そんな風に思ったら
もっと 手紙 を書きたくなった。

春は出会いと別れの季節。

新しいことが始まる不安もあるけれど、
あの子との思い出が
わたしを笑顔にしてくれる。
彼と過ごした時間で
わたしは一歩踏み出せる。

そんな記憶を呼び起こす
手紙 の力を改めて感じた問いだった。

今日はあの子に手紙を書こう。
わたしとあの子の記憶を刻む。
大事なものを宝箱にソッとしまうように。

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なみ氏。

パンとコーヒー

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