新規ドキュメント_2018-05-02_52

サクラと犬とおでんとボク

子供の頃はお花見の何がいいのかさっぱり分からなかった。

こどもの目線で振り返ろうと思う。

昔のお花見は今のように家族、カップル、子供のためというよりは
会社の集まり、大人の男の酒盛り場的な要素が強かったように思う。

今もそうかな?

大人たちのお花見に参加するとビニールシートの端に座らされ
海苔巻きやいなり寿司はもうなく(大人の女性が食べちゃう)
麦茶を水筒でおすそ分け(ジュースなんて買ってもらえなかった)

周りは柿ピー、イカ燻つまみに日本酒やビールの臭いが漂い
大声、馬鹿笑い、手拍子と聞きなれない大人の歌で
割り箸をバチにしてビールの空瓶のお囃子でチントンシャン
タバコの煙はモークモク。

まあ、そんな大人が主役の時代だった。

オレンジジュースと唐揚げでもあれば
お子様の心は満足できるのだが。

10分もたたずに、ズック靴を履き近くに面白いものはないかと探検に出る。

他の花見客のタッパーに見えるウィンナーソーセージの旨そうなこと。
焼きそば、味噌おでん、焼きとうもろこし。
何と言っても立ち並ぶ屋台が魅力的だが、子供にとっては高嶺の花だった。

なんだか賑わっている場所に目を向けると犬が紛れ込んでいる様子。
ゆで卵のおこぼれを頂戴して花見客を賑やかし人気者に。

このささやかな出来事にお子様の心は踊るのであった。

サクラにまつわるお話|ナミソラフウモ|note

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