統合失調症になった日のこと

統合失調症になった日のこと・救済編

結論からいうと愛である。

貧困から統合失調症を患い、物心双方の深刻な危機に陥った私を救い出してくれたのは。こう書くと読者は、私の病気が再発したのではないか、と思われるかもしれない。統合失調症とはそれだけ世間にも、私自身の中にも、根強い偏見を植え付けている病気だ。

しかし、なってしまったものはしょうがない。なぜそんなふうに切り替えられたかというと、これまたある種の偏見のおかげである。統合失調症は生涯、癒えない病ーー。そんな知識だけはあった。そう、一生の付き合いになるのだったら、のんびりやっていくしかない。だって治らないのだから。閉鎖病棟のベッドに横たわりながら考えた。

病と貧困。2012年における当面の問題は貧困の方だった。はっきりいって、お金はない。雇用も不安定。私がいた会社は「よっぽどのことがない限り、契約は更新される」ともっぱらの噂だが、その「よっぽど」が来てしまった。女・ロスジェネ・34歳・貧困に加えて統合失調症。どうしたらいいのかな。私は途方に暮れていた。

しかし、令和になった2019年ではほとんどの問題が消失した。繰り返すが結論は愛である。どんなときでも、それを手放すことはなかったから、私は貧困から脱出できた。もちろん、早起きはした。パソコンの前で頭を下げて営業もした。時代の運もあった。そしてちょっぴりセンスもあったのかもしれない。でもそんなことは大したことじゃない。愛があったから、やってこれたのである。

その話を、書いてみようと思う。

(またちょろちょろ書いて無料マガジンにいれ、最後に1記事にまとめます。前回と同じく1万文字・12部ぐらいになると思うので、のんびりおつきあいくださいませ)



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