見出し画像

いつもだったら読まない本

「ステイホーム」がもう、遠い昔の流行り言葉みたいになってしまったけど、まだ、最近のことだ。ステイホームの間、日本に帰ることもできず、そこらに出かけることもできないとき、YouTubeを見まくっていた。

こんなに面白いものがなんでも揃ってるとは知らなかった。学生たちの「YouTubeから離れられない」「宿題ができない」という相談に「さもありなん」と今更ながら深く共感できる。

はじめにハマったのはストリート・ピアノ。みんな物凄く上手いが、私の推しは菊池亮太さん。「どこに行っちゃうの〜!」という感じとどんなに速く弾いてても一粒ひとつぶの音が美しく均等に聞こえてくるのが心地よい。

もひとつハマったのが岡田斗司夫氏。吉祥寺に出かけると、「どっか歩いてないかなぁ」とキョロキョロしてしまう。サイコパスの人生相談がむちゃくちゃ興味深い。やまほどあるジブリ作品の解説を聞いて、英語版「ハウルの動く城」をAmazonプライムで購入、視聴したほどだ。

その岡田斗司夫氏が推奨する橘玲著「人生は攻略できる 君たちはこれからどう生きるか?」(ポプラ社)を日本滞在中に吉祥寺のブックオフで手に入れた。フツーだったら、多分、買わないタイプの本。
水がコップに半分入ってて…という話から始まる。ポジティブ、ネガティブについて、定説プラスアルファが載っている。なるほど、と思いながらテンポよく読み進められる。ああ、この「ソロリッチ」とか「ソロ充」というのは岡田氏のYouTubeで聞いたのだったな、なんて思いながら読んだ。

若者向けの人生ハウツー系で、「確かに!」と思いながら面白く読んだのだが、子どもに勧めるかなぁ? と考えると多分、勧めない。なんとなくあざとさとか、計算高さとか、小賢しさみたいなことを感じてしまうからなのかな。少なくとも親から勧めなくてもいいだろう。「そうか、こうすればいいのか」的に熟読するよりも、あれこれ見てたら、なんか流れてきた、ぐらいに知るのがいいような気がする。

ふと気づけば数時間が過ぎるYouTube。老後は(もうすでにその域だけど)これでずっと楽しめるなぁと、こっそりホクホクしている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?