心が揺れ動く感覚を手繰れば、自分だけの生き方が見つかる

自然の中で生活してると
体に常に虫が引っ付いてるし
蚊には刺されまくるし
食べ物は虫との取り合いだし
シャワーは水だし洗濯は手洗いで、
便利じゃないし、楽でもない。

でも、鳥のさえずりで目を覚まして
森林の香りを肺いっぱいに吸い込めて
木に腰掛けて真っ青の空の下ご飯を食べたり
満天の星空を眺めながら眠りに落ちることができたり、それがあまりにも贅沢すぎて
私はここにいる。

自然の中での原点回帰的な生活では
たくさんのものを所有していなくても
社会的に成功したり、大金を稼がなくても
人に褒められたり、憧れられなくても
持て余す広い家に住み、美しく着飾らなくても
ただ生きてるだけで十分で
ただ生きているだけで幸せだということを思い出す事ができる。

誰かと自分を比べて焦ったり、
タスクや時間に追われすぎて
心ここにない日常を過ごしたり
地位や名声、お金を追うばかりに
自分自信を見失ってしまったり、
飽くなき欲望に支配されて
足元にずっとある幸福に気付けないでいたり、
それが人生なのだと思い込むことなく。


しばらく前から、誰かが作った
フィクション映画では泣けなくなってしまった。
お金を出せば当たり前に美味しいレストランにも、インスタ映えのするスポットにも、メイクや装飾品で自分を飾ることにももう心がちっとも動かなかった。

物質的なものでは自分を満たせなくなっていた。

持ち物をすべて断捨離した後に、友人からの貰った誕生日プレゼントを少し疎ましくさえ思ってしまったときに、自分はなんて薄情なんだろうと思った。

本当に大切なものを知るために、旅に出た。

スペイン語留学先のグアテマラで、
ホストマザーがお裾分けしてくれた夕飯のパスタには胸がいっぱいになったし、
はじめての土地で見たサンセットには涙が流れた。

ドミトリーで仲良くなった仲間たちと
熱い話に花を咲かせ別れのハグをした瞬間にも、
マーケットで現金を持ち合わせていなくて困っていたらおばあちゃんが好きなの買いなさいって立て替えてくれようとしたときも、
宿のおじいちゃんがスーパーまで車で送ってくれたときにも、私の心は揺れ動いていた。

人の優しさに触れたとき、
お金で買えない何かを得たとき、
今この瞬間を思う存分に楽しめているとき、
たしかに感情が溢れていた。

なんだ、ここにあったんだ。

旅を人生にして7ヶ月。

今の自分にとって大切だと思うもの、
心が動く、感動するもの、
求めているものがわかって来た。

まだ、旅は続く

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