風のとおり道

人は、自分が何者かになろうとしてしまうことがある。

どうして?そのままではいけないのだろうね。

答えなき後をおいかけて、

生命の司るものまでさかのぼらなければ

そこから求め得られる充足感にたどり着かないのかもしれない。

何かを追いかけているわたしがいる。

何もない風に吹かれて、海を見下ろす場所にたたずみ

何も求めず、一切を手放してみる。

きっと、そんな日常であったなら、

衣をつけぬ裸のまま

生まれたように、己が生きるであろうに。

答えは、誰しも遠い古から

記された物語の中にあるのだから。


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