造血幹細胞移植(ぞうけつかんさいぼう いしょく)はどうしてむずかしいの?

近しい友人が急性骨髄白血病の診断を受け、去年から闘病中です。白血病について、治療法について知り少しでも理解したく思い、調べたりお伺いしたことをできる限り誰にでも理解できる言葉でまとめてみたいと考えています。どのような些細な情報でも構わないので、ご連絡をいただけたり情報交換ができれば嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。


「造血幹細胞移植(ぞうけつかんさいぼう いしょく)はどうしてむずかしいのか?」その1:骨髄移植はどうしてむずかしいのか?

骨髄性白血病の治療法には白血病の病細胞を減少させて症状を抑える薬物療法と、健康な「造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)」を移植して造血機能を回復させる移植療法の2つの治療法があり、患者さんの病状に応じて使い分けたり、組み合わせたりして、治療が行われているそうです。

造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう:hematopoietic stem cell ) は文字、名称の通りです。血液をつくり出すもとになっている細胞のことを指します。

わたしたちの身体に流れる血液は、「血球(けっきゅう)」と血球を除く、それ以外の液体成分「血漿(けっしょう)」という細胞組織から成り立っていて、このうち赤血球・白血球・血小板からなる3つの「血球」が骨の中心部にある組織、「骨髄」でつくられます。この「血球(けっきゅう)」が骨髄でつくられる過程で起きた遺伝子異常によってがん化した細胞「白血病細胞」が増殖することで正常な血液がつくられなくなる病気が「急性骨髄性白血病」なのだそうです。

輸血には、A,O,B,AB型などの赤血球の型の一致が必要ですが、造血細胞移植をするには、移植する血液同士の白血球の型(ヒト白血球型抗原:Human Leukocyte Antigen)の一致が前提となります。

 骨髄移植とは、患者さんの血中に骨髄からつくられる、健康な造血細胞を移植させることで、提供者(ドナー)の白血球由来の"抗原"、(つまりAntigen:アンチゲン)が免疫反応を起こし、引っ越し先の患者さんの血中で白血病細胞を死滅させるという治療療法なんだそうです。

赤血球の型(A,O,B,AB)が、親の型によって決定されるように、白血球の型はそれぞれの親の型(:HLA型)を引き継いだ4つのパターンを決定します。つまり、同じ親から生まれた子(血縁者)同士のHLA型がもっとも高い確率で一致することになります。骨髄移植提供者(ドナー)の選定には患者さんの血縁者が優先されるそうですが、血縁者であっても白血球の型(:HLA型)が必ず一致するわけではなく、さらには提供するために必要な条件(年齢や健康状態)をクリアする必要があるため、非血縁者によるサポート(数万通りある組み合わせ確率の中から、HLA型の一致する抗原を探す) が必要となります。こうした諸条件の一致が、骨髄移植治療における最初のハードルのようです。

造血幹細胞移植(ぞうけつかんさいぼう いしょく)の必要な患者さんと提供意思のある非血縁者の仲介を国内で行なっているのが公益財団法人日本骨髄バンク(https://www.jmdp.or.jp)です。(続く)


※ 『週刊文春 (6月13日号)』の、連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」に阿川佐和子さんと日本骨髄バンクを立ち上げた大谷貴子さんの対談記事が掲載されています。

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