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罵倒フレーバーな遊戯王モンスター達

遊戯王カード、特に通常モンスターのフレーバーテキスト。そこにはモンスターの生態や戦い方が記されており、ゲーム性とは別に『世界観』を広げる隠れた立役者です。
有名どころとして青眼の白龍は……

このように……ゲームを盛り上げ想像力を掻き立てるテキストは、モンスターのキャラクター性をも左右する大事な文でもあるのですね。

しかし…そこは遊戯王、フレーバーテキストも曲者揃いで、中には適当すぎるコメント、悪口としか思えない文章が記された不遇のモンスターも数多く存在しています。
今回はそんな罵倒テキストの中から、特にお気に入りのものをまとめてみたいと思います。

恐竜人

何故『高い知能をもつ』で止めてあげなかった
しかし、遊戯王ではロケットランチャーとバズーカ砲を装備した実戦部隊(コマンダー)が攻撃力750なため、人間と比較したらかなり強い方なのでしょう。
本人のやる気に満ちた表情と、テキストのギャップがいい味出してます。

ドローバ

たしかに気持ち悪いため、順当な評価と言えます。
しかし色違いモンスターであるリクイド・ビースト『ドロドロ溶けて、水の中を自在に移動できる液体生命体。』と紹介されており、同じ見た目なのにドローバだけ『気持ち悪い』と直球な罵倒を受けている差が悲哀を誘います。

ファランクス

ドローバは一応気持ちの悪い『モンスター』でしたが、ファランクスは『ヤツ』となんだかぞんざいな扱いです。何故長槍戦術を名に冠しているのかもよく分からない上、取ってつけたような口からレーザー設定もGOOD。なんと百獣大行進のイラストにも登場しており、ものすごく猫背ですが人間と同じくらいのサイズみたいですね。

B・プラント

『失敗』ではなく『大失敗』、『モンスター』ではなく『ばけもの』と、言葉のチョイスが光ります。
『地下研究所での実験が失敗し、生まれたモンスター』としたくなると思いますが、『地下研究所での実験で大失敗して生まれたばけもの』という妙にクセのある文章も味があります。
文字数的に全然問題ないのに、B(バイオ)とするところもオシャレ。プラントなのに悪魔族なのもよく分からなくて評価高いです。

ペイルビースト

さっき見た。
ファランクスの色違いモンスターです。案の定『気味の悪い』と評されており、『青白い肌』と色違いなところも抜け目なく貶されています。ファランクスは『上にも下にも頭がある』と一応紹介しようという気概がありましたが、こちらは『気味の悪い正体不明のモンスター』と、解説を諦められている感が否めません。

レッサー・ドラゴン

レジェンドオブレジェンド、レッサー・ドラゴンさんです。
その紹介文の全てが悪口であり、フレーバーテキストを考えた担当者が個人的にレッサー・ドラゴンに悪意があるとしか思えないテキストは、美しくすらあります。
何一つとして褒められておらず、モンスターを紹介する切り出しが『あまり強くなく』というモンスター紹介とは思えない罵倒、わざわざ『ブレス攻撃もやらない』と本人の出来ない部分も鋭く指摘し、『低級のドラゴン』で結びドラゴン内でもレッサー・ドラゴンさんが弱い事をしっかりと伝えています。
『弱い』という言葉を使用せずレッサー・ドラゴンさんがいかに弱いかを記しており、『下級』ではなく『低級』と言葉選びから煽りスキルの高さと語彙力が感じられます。
このあまりにもあんまりなテキストは妙に人気があり、初期テキストのフリーダムさが語られる際に良く引き合いに出されています。


(個人的にはこういった初期の自由なテキストや、簡単に王や神を名乗る通常モンスター達は大好きです。
他にも沢山変なテキストのモンスターがいるので、マスターデュエルなどで眺めてみると楽しいですね)

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