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女は可愛いと言われることを受け入れたら幸せになるのかも


なんで私は日本にうまれてしまったんだろう。こんなにも「kawaii」文化の国で「かわいい」と言われたくないのである。

そもそも、かわいいとは何だろう。

可愛い(かわいい、Kawaii)は、日本語の形容詞で、いとおしさ、趣き深さなど、何らかの意味で「愛すべし」と感じられる場合に用いられる。また、「かわいそう」と関連するという考え方もある。派生語にはやや意味を強めた「可愛らしい」、動詞の「可愛がる」がある。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

読んでみたけど、よくわからなかった。そんなことより、Googleは「かわいい」と入力しただけで橋本環奈様が出る仕組みになっていた。それが世の中の「かわいい」の認識ということだ。これには大賛成である。

かわいい=橋本環奈様。これが世間のルールならば、たやすく「かわいい」なんて口走ってはいけないはずだ。しかし、みんないとも簡単に「かわいい」と言いまくっている。だいじょうぶなのか。かわいいって橋本環奈様だぞ。わかって言っているのか。それとも、何も考えずにかわいいって言っているんだろ。そうだろ。

どうせ「かわいい」って言葉以外を知らないんだろ。

知らない人に言われる「かわいい」と知り合いに言われる「かわいい」

知らない人に声をかけられることに定評がある私は、知らない人に「かわいい」と言われるだけで恐怖なのだ。何をもって「かわいい」と言っているのかわからない。ただ、ぼーっと歩いていただけの私を見て、ほんとうにかわいいと思うのか。絶対ウソだろ。モニタリングだろ。だって私は酔っ払っているのだ。

LINEのIDを渡されても、名刺を出されても、仕事中に連絡先を聞かれても、まったく響かない「かわいい」という言葉。いきなり知らない人に「かわいい」と言える勇気は褒め称えたいところだが、まったく成功する兆しがみえない。それが知らない人からの「かわいい」攻撃だ。

いっぽう、知り合いや友だちに言われる「かわいい」という言葉には、真実味がない。なぜだろう。『とりあえず言っておけばいいだろ』という空気のなか、発している言葉、それが「かわいい」だ。社交辞令の向こう側。かわいいって言っておけば間違いないでしょ。そんな時間のやりとりが私には耐えられないのだ。

ほんとうにかわいい人には、そんなにかわいいって言わないと思うんだ。だってかわいいって言う前に、めちゃくちゃ見ちゃうもの。それくらいかわいい人に会ったことある? 会ってみたらわかる。息を飲むくらいにかわいくて、「かわいい」なんて言う前に、いつの間にかいなくなっているほど。思わずかわいさにうっとりしてしまうんだよね。

「かわいい」と言われたあとの正解がわからない

私は人になかなか「かわいい」って伝えていない気がした。自分が「かわいい」と言われたら照れて恥ずかしさで死ねるくらい困るので、同じ人種だったら申し訳なく感じる。人は「かわいい」と言われたら、どのような反応をするのが正解なのだろうか。


-かわいいですね!

「ありがとうございます♡」

これがいちばん良いに決まってる。


-かわいいですね!

「・・・(疑惑の目)」

これはいちばんいけないやつだ。


-かわいいですね!

「照れます…\(//∇//)\」

顔文字のオタク感は否めないが、モテるらしい。


-かわいいですね!

「今日めちゃ化粧してきた」

言い方は雑だけど、がんばった感がある(はず)。


-かわいいですね!

「なんなんだ」

怒ってはいけません。私ですが。


みんなはどういう反応をしているんだろう。どれが正解なんだろう。誰に言われても嬉しいものなの? かわいいって言われたい人って決まってない? その辺にいるおじさんに言われても嬉しくないよね? 結局は「かわいい」って言ってくれた人によって態度を変えるべきなのかもしれない。


自分がつかう「かわいい」と他人がつかう「かわいい」の違い

気安く「かわいい」なんて言ってはいけないと思っている私は、褒め合うことが苦手である。だから、「かわいい」って言ってくる人は、「かわいい」って言われたいんじゃないかと思っている。なんてひねくれている考えなんだろうと自分でも感じる。

とくに女子同士の褒め合いには嫌悪感をおぼえる。「めちゃくちゃ若くみえて、ほんとうかわいいよね」「●●さんこそ、全然アラフォーにはみえないです! ありえない、かわいすぎる」という会話が聞こえたら、そっと私のATフィールドが発動される。この会話に入ってはいけない。入ったら使徒に襲われて、私なんかすぐに殺されてしまう。

はたして人はほんとうに「かわいい」と思って「かわいい」と言っているのか。

その謎は、いまだに解明されないままだ。


だけど、私の発する「かわいい」は本音だ。信じてほしい。

だってかわいいと思えない人にかわいいなんて言えなくないで…す…か……?

勘違いする前に「かわいい」から解放されたい

「かわいい」と言われすぎると、人は勘違いするようだ。自分がモテていると感じるみたい。ほんとうにそれはモテているのか? 否、ちがう。

たとえば比率の問題である。工業大学に入って女子が一割以下だったら、女子はかならずモテる。九割の男子は、貴重な貴重な一割の女子がみんなかわいくみえるのだ。そう、オタサーの姫状態。こんな光景をよく見てきた…。

下界に出てみると、あら不思議。かわいい子ばかりいる世界なのだ。なのになんで自分がかわいい扱いされているんだ? モテているんだ? 意味不明だろ。人は周りの環境が変わるだけで、モテたりモテなくなったりするもんなのだ。ただ、モテたいだけなら環境を変えるのがいちばんである。

「かわいい」「かわいい」と言われ続けて勘違いする前に、自分のことはよく知るべきなのだ。昔、自分のことを「中の上くらい」だと言う女がいた。その発言を私は聞き逃さなかった。すごい自信をもっている女もいるもんだ。その自信分けてくれよ。自分のことをかわいいと思っている。それもすごい話だが、そろそろ「かわいい」から解放されたくないか?

「かわいい」と言われたくないけど「可愛くなりたい」と思う

「かわいい」と言われたくない。

しかし、可愛くなる努力をしている自分がいる。髪はサラサラになりたいからトリートメントに行くし、美肌になりたいからスキンケアをがんばるし、シミをうすくするためならお金をかける。

できるだけスタイル良くみえる服を着たいし、ピアスが好きだから色々つけたいし、ペディキュアも塗りたいし、腹筋割りたいから夜な夜な筋トレもしている。

「かわいい」と言われるためにがんばっているわけではないのだ。

人生で今がいちばん若くて良いときなら「可愛い状態」でどんどんアップデートしていきたいだけ。

私が「かわいい」って言われても嬉しくない理由。好きな人から言われたわけではないからだ。

やみくもに言われているから怒るだけであって、ほんとうに好きな人から言われたら嬉しい…はず。でも、やっぱり好きな人でも怒っていたことしか思い出せない。とりあえず努力はしよう。怒らない努力じゃなくて、可愛くなる努力。いま、まつげ美容液をポチった。これが令和最初の夏である。






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