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第4話〜朝、すっきり目覚めたい! 光目覚ましとFlicで二度寝防止の仕組みを作った〜

2018年09月28日に公開した記事を記録として残したものです。

楽しみながら、たまに失敗しながら、IoTハウスを作る「IoTおうちハック!」。築10年の一戸建てを、最先端のIoTハウスにできるのか? おうちハックで生活は便利になるのか? 筆者ななみんが2匹のねこと一緒に実証していく物語、第4話。

皆さんは、朝起きるのが得意でしょうか?  私は昔から苦手で、平日はいまだに、実家の母親にモーニングコールをしてもらっています。休日は母のモーニングコールがないため、予定がなければ夕方まで寝てしまい、睡眠サイクルが乱れてしまうのが悩みです。

以前執筆した記事では、カーテンを自動開閉できるIoT製品「mornin’」を使い、朝になったら寝室のカーテンを自動で開けることで、すっきり目覚めることに挑戦しました。ただ、我が家でこの仕組みを活用しようとすると少し気になる点がありました。太陽の光を浴びて目覚められるのは良いことなのですが、寝室のカーテンを開けてしまうと、外から寝室が見える可能性もあるのです(寝室の配置を間違えたかな)。そこで、違うアプローチを模索してみました。

スマートプラグを使って起床時間に照明を自動点灯させてみる

カーテンを開けることなく明るい光を浴びて目覚めようと、朝になると枕元の照明が自動で点く仕組みを考えました。

IoT化されていない照明機器でも、連載第2回でご紹介した、スマートプラグを使う方法でIoT化できます。コンセントに挿して使うタイプの照明なら、スマートプラグを組み合わせれば、オンオフを簡単に自動化でき、指定した時間に点灯・消灯させることが可能になるのです。

ソケットに電球を挿しただけの照明を、スマートプラグに接続
スマートプラグのアプリでスケジュール設定する

IoT照明として有名な「Philips Hue(ヒュー)」を使うことも検討しましたが、製品のウェブサイトを見ると、明るさは600ルクス程度とあります。「晴れた日、東や南側に窓がある屋内」の明るさが2000〜3000ルクス程度(出典:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20150107/430923/?P=4)とのことなので、これでは光量が足りないのでは、と考えました。

そこで、電球にソケットをつけたシンプルな照明で枕元を照らし、スマートプラグを使って起床時間に自動で点灯させることにしました!

この照明の光量を自前の光量計で測ったところ、約30cm離れた場所で2000〜3000ルクスでした。暗い寝室でつけるとまぶしいぐらいの明るさで、起きるには十分そうです。照明をもっと顔に近づけると7000ルクス、「曇りの日の屋外」レベルに達しますが、これは最終手段としておきましょう。

注:起きられないからと言って、照明を直接目で見るのは危険ですのでやめましょう

3000ルクスくらい…...まぶしい!
近づけると7000ルクスくらい

光目覚ましにも「二度寝」という限界が…...

一度目覚めても、二度寝をしては意味がありません。朝寝坊した経験のある読者の方も、ほとんどが二度寝によるものではないでしょうか?

ということで、目覚めてからの二度寝防止にも、IoTを活用してみます!

私は、朝起きて冷たい水を一杯飲めば、二度寝をせずそのまま起きていられることが多いです。そこで、母がモーニングコールしてくれる平日は、起きたらウォーターサーバーが置いてある部屋に行き、水を飲むことにしました。IoT機器を使って母に「水を飲んだこと」を連絡できれば、母も「本当に起きたのね」と分かってくれるでしょう。逆に、水を飲んだという連絡がないときは、二度寝をしている可能性があるため、再度モーニングコールする必要があると母に伝えることができます。

その仕組みを作るために、IoTボタン「Flic(フリック)」を導入することにしました。

IoTボタン「Flic」で二度寝防止……「起きたよ」メール、母に自動送信

Flicはボタン型のIoT製品です。Bluetoothでスマホと接続し、ボタンを押すと、あらかじめ設定した動作を実行できます。押し方も3種類設定可能で、1度押し、2度押し(ダブルクリック)、長押しのパターンが用意されています。

これがFlic。ただのボタンに見えますが......

Flicは、アプリやネット上のサービス同士を連携させ、一連の作業を自動化するサービス・IFTTT(イフト)と連携しているため、様々な家電や通知などと組み合わせて自動化を行うことができます。IFTTTは、以前の記事でも紹介していますが、「もし(IF)『This(入力)』ならば(Then)『That(出力)』する」の「This」と「That」を対応サービスから選択することで、自分好みの制御(レシピと呼ばれます)が作成できる、IoT化には欠かせないツールです。

今回は、Flicを「長押し」すると母にメールを送信できるように設定しました。

ウォーターサーバーに貼ったFlicを長押し!

Flicを長押しすると、あらかじめ設定しておいた母親のメールアドレスに、「水を飲んだよ」というメッセージが送信されるようになりました!  これで「朝のご報告」は完璧!

メールを受け取った母は何を思うのか……

母にこのメールが届けば、私が寝室から出て水を飲んだことが分かるので、布団に入ったままモーニングコールに出て「起きたよ」と伝えるより説得力がありますよね(実際、モーニングコール後に二度寝したことが何度もあります…...)。

未来は「クラウド目覚まし」か

今回は、照明を自動で点けることで朝の目覚めを良くするとともに、ボタンを押すと、モーニングコールをくれた母にメールを送信する仕組みを整えました。
今後は、家族やプロジェクトチームが外から家の照明や家電を制御するのが当たり前になっても面白いかもしれません。例えば、眼鏡型ウェアラブルデバイスの「JINS MEME」を装着し、まばたきなどの生体情報を公開しておきます。まぶたが重くなってきたら、それをチェックした家族やチームのメンバーが、照明の色を「集中力アップ」に効果的とされる色に変えてくれるとか、コーヒーメーカーのスイッチを入れてコーヒーの香りで起こしてくれる、といったイメージです。トラブルにならないよう、遠隔操作できる時間帯と人は限定したいですね。自分で予測できる制御は事前に設定して自動化できるのですが、効果的な制御は意外と自分では分からないこともあり、新たな発見が生まれそうです!

2017年からは働き方改革が進められており、テレワーク(在宅勤務)で働く人も増えていますが、時間通りに出勤する必要がなくなると、規則正しい生活をするのが難しくなってきますし、日中も周囲の目がないため集中力がきれることもあるでしょう。今後は、必要なときに起こし合ったり、チームメイトの家電操作をしてあげる、ということも当たり前になってくるのかもしれません。

番外編:実際に光目覚ましを導入し、起きられる光量と色を研究中

私の場合は、やはり目覚ましも併用する必要があるのですが、光目覚ましは最低2000ルクスの光量は必要なようでした。今後は、睡眠不足の日でも起きられる光量と色のパターンも用意し、眠る時間によって起こし方を変えるなど工夫出来たら良いなと考えています。

光目覚ましは朝が苦手な方におすすめではあるのですが、本当に起きられるかについては個人差や日々のコンディションの影響もあります。光目覚ましの光量と色を調整したり、IoT機器との連携も駆使し、最高の目覚め環境を作ってみてはいかがでしょうか!

曇りの日でも屋外は3600ルクス…...太陽、すごい。

何色の目覚ましが起きやすいか実験中…

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