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錯覚資産は「私」を効果的に伝えるタグ


えとみほさんのツイートをきっかけに、「人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている」をKindleにダウンロードした。読んでみて、なんとなく違和感を感じていた一部の人たちの「実力」と「実際の社会的地位」が見合っていないことの理由を理解した。そうか、彼らは錯覚資産を貯めていたのか。


錯覚資産を貯めることで実力より高い環境に行きやすくなる


錯覚資産とは簡単にいうと、実力とは別軸で他者に自分の価値を勘違いさせる資産のことだ。


たとえば同じくらいのスキル・経験を持ったデザイナーAさんとBさんが同じ会社に面接に行くとする。その時Aさんは白いシャツに黒いズボン姿で、Bさんは裾や襟が擦り切れたTシャツに、ソースの染みがついたスボン姿だ。これだけの情報を聞くと、面接に合格するのはAさんだと思う人がほとんどではないだろうか(服装をまったく問わない企業だったら話は別だけれど)。


今回は例として「実力」と「服装」という評価軸を出したけれど、この例の錯覚資産は、Aさんの「面接という場所に合った服装」である。清潔感のある服を着ていけば、「清潔感のある格好=周りの人を不快にさせない=チームメンバーを気遣いながら協力して働いてくれる」と面接官に錯覚してもらえるからだ。実力とは別の、小さな選択で錯覚資産は貯まり、活用することができるのだ。


大企業出身、起業経験あり、TOEIC900点越え、MBA取得、、、。こういった経歴、スキルを自分のプロフィールを書くことで、相手に「一定以上の実力がある」という錯覚を与えることができ、新たな仕事獲得に繋がる。なので実力を黙々と鍛えるよりも、錯覚資産を貯める活動も並行しておこなうことが効率良く目標達成、成功に近付けるということが本書には書かれている。


錯覚資産を貯めることで得られるメリットは、自分の実力より高いレベルの環境に行きやすくなることだ。たとえばコツコツと勉強をつづけてTOEICの点数が900点を超えている場合、英会話がそこまで得意じゃなくても外資系企業など、英語を仕事で使う職場で働ける可能性が上がる。錯覚資産を上手く使えば、実力をつけるより先に環境を整えることができるのだ。環境が整えば成長のスピードが加速する可能性も高まる。


本にも書いてあるけれど、実力と錯覚資産を貯める人と、実力だけを貯める人では3年後、5年後と時間が経てば経つほど、仕事の種類に差が出てくると思う。能動的に錯覚資産をつくることで自分の就きたい仕事に就ける確率は上がるし、気が合う人と出会えるチャンスも増える。


周りの人に向けて、自分が持っているどのタグを見せたらいいのか。そしてこれから、自分が手に入れたいタグはどんなタグなのか。実力を鍛えるのとセットで、錯覚資産も試行錯誤しながら貯めていきたい。




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