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勝手に1日1推し 188日目 「癒しの日本美術ーほのぼの若冲・なごみの土牛」

「癒しの日本美術ーほのぼの若冲・なごみの土牛」山種美術館     芸術

「やまと絵展」以来なんだか、日本美術に触れたくて触れたくてたまらない熱に浮かされておりました。
日本古来から受け継がれるKAWAIIキャラの存在が私を熱くさせております!そんな時開催を知った本展。良かったですうぅ。癒されました!

緻密に精密に描き込み半端ない動植物画を描く若冲の、ゆる絵。マジ、仰天のゆるさでした。鶏は鶏でもこんな違う?ってくらい阿呆面の鶏、見たことない!なんと愛らしいことか~。布袋様たちのおとぼけ感がなんと可愛らしいことか~。ほこほこ笑顔にほっこり。
ここに神絵師様が描き出すゆる絵の伝統が、2頭身&デフォルメキャラ誕生の歴史的必然性が証明されたように思いますね!

「かわいい」を誉め言葉として使うのって、日本ならではの”愛でる”とか”慈しむ”とか”尊ぶ”とかの感性や文化から解釈して生まれてきた感情だからなんじゃないかなって思います。日本以外だと「幼い」みたいな意味合いが強い気がします。
風土や風習、それら全てから日本人に組み込まれてるんですよ、きっと。「かわいい」に反応し、プラスのイメージとするDNAが。拙いもの、不完全なものに心を動かされちゃうんですよ、きっと。その背景を思い描いちゃうっていう心根。慮る、忖度する、察する的なアレです。
いやあ、国民性って面白いですね。
最近、JAXAが打ち上げたSLIMが月面着陸に成功しましたね!
私、二段階着陸の瞬間のコケッって感じがとてつもなく愛嬌があって、科学技術の塊であるSLIMが、ゆるい=かわいい対象へとメタモルフォーゼしたと思ったんです(?)!!
アレって本当は、着地ポイントにスマートにズチャっと着陸させたかったけれど、難しくてやむなく二段階着陸にしたらしいんです。
決死の瞬間なのにずっこけ感丸出しの着陸にGOを出すJAXA、かわいいを生み出した国民性における発想の根幹が表出した場面だったと思うんですよ(?)!!萌!!

おいおい、何が始まった?!突然のよもやま話で、はあ???でしたね、、、すみません、忘れて下さい!

とにかく、若冲については象とか虎のゆる絵もいつか見てみたいものです。

芦雪の描く子犬たち(トップ画像)は、いわずもがな!!きゅるるんしちゃうぅぅぅ。かわええのお。後ろ姿もたまら~ん、小花たちの愛らしさもさあ、Yabai!暗殺の噂ある男が描いたとは思えない可愛さだよな。落款もかっこE!
撮影可だし、じぃーーっくりゆぅーーっくり何度でも見られる(空いてる)ので、まじおススメです!
応挙の子犬も芳中の子犬も見たい!子犬展、開催求ム!!!

柴田是真、全然知らなかったのですが、漆絵も好きでした!蒔絵のための漆を絵に転用。濃い茶色で油絵具みたいなべったり感がありました。
モチーフ選びが可愛くて癒されました~。かぶとむしとししとう(?)とか五重塔と虹とか、意外な組み合わせと構図が現代的で新鮮です。

まさか上村松園の美人画まで見れるなんて感激!。という嬉しいサプライズもありました。タッチの柔らかさ、線の細さ、パステルな色彩、綺麗だなあ。

で、奥村土牛のふわふわうさちゃん。かわいい~。なんであんなにふわふわソフティな質感がだせるんだろ。めちゃくちゃふわりんしてるんだよな。
近くで見るととてもふわふわを表現しているように見えないんだけれど、少し離れてみると、とたんにふわふわの兎なんだよな。不思議。

竹内栖鳳も良かった!音に注目した風景画たちも良かった!いっぱい良かった!

そんな中、強烈なインパクトを放っていたのが西洋画。そこだけ異空間~。がっつり油彩で周囲を置いてきぼりにしてしまう派手さ。まるでウンパルンパじゃん。笑っちゃった。西洋画でよく見かける、可愛くないという可愛さ、異質なオーラを放ってて「子供立像」サイコー哉。子どもらしい立ち姿(ポーズ)もイカス!

江戸~令和まで網羅した癒しの日本美術、大満足です!新年に是非どふぞ!
願わくば、仙厓和尚のゆる絵も見たかった!!

最後に、もう1つ。
ミュージアムカフェには展覧会にちなんだ練りきりとお抹茶のセットが用意されておりました。可愛い過ぎて思わずいただいちゃいました!
土牛の白兎。柚子あんと白あん、お上品でとても美味しゅうござりました。

土牛の白兎

ということで、推します。

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