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勝手に1日1推し 136日目 「ババンババンバンバンパイア」

「ババンババンバンバンパイア」(1~3)奥嶋ひろまさ    漫画

あーハッハッハッハー!めちゃ笑った!!!新刊3巻は殊に面白かった!!!超笑ったー!!!最高かよ!!!

老舗銭湯で住み込みバイトをする蘭丸。彼の正体は齢450の吸血鬼。究極の味わいである「18歳童貞の血」を求め、銭湯の一人息子・李仁くん(15歳・童貞)の操を守り続けている。ところが、思春期を迎えた李仁くんに異変発生!! 同じクラスの女の子に一目ぼれしてしまったのだ!! 「李仁くんの童貞は絶対に死守する!!」 蘭丸、決死の童貞喪失阻止作戦が幕を開ける…!!

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1巻から単行本を追っていて、面白い!とは思いつつも推してなかったんだよな、もう一押しって感じで。本も手放したりしてて。
でも1巻より2巻、2巻より3巻って面白さが爆上がりで、3巻を読んだら推さずにおれなかった!
おもろい!!ひたすらおもろい!!

1巻は基幹の人物&設定紹介で、2巻で発展、3巻で更に発展&展開って感じ。「モリラン(吸血鬼)の心、季仁知らず」な、すれ違いから、そんな2人を取り巻く人物がどんどん増えていって、ほんの少しのすれ違いだったはずが、どんどん大きくなってく~ってなってって秀逸です!

物語がアンジャッシュのネタみたいな展開なの。それぞれの思惑が嚙み合わない。その勘違いがなぜか上手に噛み合っちゃうからどんどんすれ違いが大きくなって、そのズレが最高に面白いっていうヤツです。思考のベクトルがしっちゃかめっちゃかで、ほんと笑っちゃうの!!
しっかも出てくるキャラがいちいち個性的で強烈なんだよなぁ。特徴的で一癖も二癖もあってさー。キャラ造形がとにかくすんばらしい!この面子、良く絡ませようって思うよなぁ。ほんと、面白いなあ。

で、いつもいつもモリランの450年に渡り培ってきた人生(?)の歩みが全く利いてないのが、また笑えるんだよな!信長や竜馬、名だたる名将とも組んできたってのに、その経験が全く役になってない!
おぼこい少女を怖がらせようと思って、空中散歩を敢行だなんて、ロマンチック以外ないやろ!おぼこい少女の想像力ナメんな!もっと惚れちゃうに決まってるやろ!ってツッコみたい!そりゃ、トランプの駆け引きでも負けるわなあ。
少年誌らしい下ネタを毎回かますモリランだけど、下品になる一歩手前でおさめているから、愛おしいまま存在し続けてるんだよねえ。先生のアッパレなギャグセンスよ・・・。

と言いつつ、季仁くんのピュアさが何より一番の輝きなのよ。彼のピュアさなくしてこの作品は成り立たないのよ!!そのピュアさが最高に実感でき最高に納得させられ、最高に可愛く思っちゃうエピソードが「ギャルと吸血鬼」(第12話)だと思うな。たとえ話の主軸が季仁くんじゃなくても、季仁くんのピュアな輝きなくして、他が輝くことはないいんだ!って、読者は季仁くんの価値をモリラン以上に知るのですよ!!はー、イノセントほどとんでもないものはねえな、コノヤロー!

たとえちょっと予定調和的なギャグがあろうとも、奇抜なキャラと突飛な設定との稀に見る組み合わせで、ここまで面白くなるなんて!!!オリジナリティの塊じゃん!画力も恐ろしいほど高く、全てに申し分なし!(←何様ですか・・・)すんばらしい!

エンタメ界では、吸血鬼って美しく孤高で手が届かい、物悲しいってイメージが強いじゃないですか?故にロマンチックに扱われたり、逆に悲劇的に扱われたりが多い気がするけど、その辺りから正反対のところにいる吸血鬼、新鮮だなって思います。(「吸血鬼すぐ死ぬ」もすっごく面白い。スナァ・・・)

そんで!!!
奇しくも本日11月29日の夜は聖アンドリュー前夜で、この夜ルーマニアでは吸血鬼たちがいっせいにお墓から這い出すんですって!しかも、生まれながらのネイティブバンパイアが自己に目覚める夜でもあるらしいです。(by:西洋魔術博物館)
キャー、今日この日に吸血鬼の作品をレビュったの、なんだかとっても運命的!!もしかしたら、私ってば、ネイティブバンパイアかも、どきどき。墓から出てきたバンパイアと殴り合っちゃうかも、どきどき。口から青い炎を発しちゃうかも、どきどき。

さて置き、是非1~3巻まとめて読むことをお勧めしたいです。爆上がるから。てか、この法則に則ると完結して一気読みっていうのが1番いい気がするとかしないとか・・・。

てか、世代!!きっと奥嶋先生と世代が被っているんだろうなあって思うんです、私。まぁ、タイトルからしてそっか。モリランの着てるバンドTが最高過ぎるもん!「NIN」とか「Hollywood  Vampires」とか。「シャイニング」とか「カイジ」とか、ちょいちょいパロってるのも芸が細かいな!細部まで油断ならん!好きだー。

そして「こいの湯」のモデル「たつの湯」さん、行ってみたいなあ。だってきっと再現度、半端なさそう。

本作はBLはBLでもブラッディ ラブ コメディだから、先生の描いたほんまもんBLを読んでみたいです。ヤンキーものらしいので、絶対読もうと思います。

ということで、推します。

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