見出し画像

テイラー・スウィフトの幸せと女子の最高峰

幸せにあふるるテイラー、これはもはや、女子の最高峰なんじゃないのかの話。

テイラーの新曲LoverのPVがリリースされたので、先日さっそく観てみました。
で、ここのところ最高にヘビロテしております。

自分の自己紹介をしますと、
私は女子校出身の超こじらせ、カルチャー気取りのサブカル女子だったのですよね。

大学時代は、マッシュルームカットに全身古着。
コンバース履いて、高円寺のUFOクラブで踊ってました。
モテもしないし、かなりの恋愛弱者でありました。(以下、恋弱)

かたや、ポップスターの頂点を極め、
アメリカンガールのアイコンを務めるテイラーさん

彼女が、恋愛の強者だったかっていうともちろんYESなのですが、
じゃあ勝者だったかっていうと、ちょっとハテナだったと思うのです。

繰り返す恋愛と失恋、それを追い掛けるパパラッチ。
つぎつぎ発表する失恋ソング、そしてどんどん短くなる交際サイクル…

どれだけの数恋愛したって、これを幸せとは呼べないなっていうのは、
世界中の人間が、彼女をポップアイコンとして認める一方で、ややイタイ女の子として見ていたように思います。

そんなテイラーも29歳。
そして気づけば、『最新』と言われるイギリス人俳優のボーイフレンドと、
恋愛関係になって3年目を迎えるようなのですね。
で、冒頭に紹介した、Loverの内容に話を戻したいと思います。

この曲は、「あなたと私が暮らす家」を舞台に、
ずっと一緒にいたいし、あなたと一緒にいられるのが、私にとってどれだけかけがえがないか、という歌なのですよ。

こんなセリフ、こんな歌詞、今までだって、テイラーは歌ってたと思います。
ただ、私が新しいなと思ったのは、この曲が「家」を大きなテーマにしていることなのです。

ただ、燃え上がるような恋や、失恋、キツイ縁切りソングを歌ってきたテイラーが
彼との「暮らしや人生」について歌っていることに!
私は結構びっくりした&変化を感じました。

恋多きポップアイコン、恋愛を糧に歌ってきた彼女が、
「恋」を歌うのではなく、言ってみれば「生活」に近いものを歌っているのですよ。

ミュージックビデオでは冒頭と最後にウェーブヘアの女の子が出てきます。
彼女が、パパとママとハグをするというラストで曲は終わるのですが、
ちらりと映るママはテイラーで、パパはMV中に出てくるLoverにあたる彼なのですね。
おおテイラーがママに!!

女性って、いつまでも女性としてチヤホヤされたいって気持ち、心のなかにあったりするものだと思います。
特に、スターとして輝かしいキャリアを歩んできたテイラーは、
ずっとスポットライトを浴びてSNSでキラキラライフを発信し続けるものだとばかり思っていました。

この曲で、家族や母性、もっと大きな次元での愛を語ったことで、テイラーがいままでの自分を鮮やかに捨て去ったように、私は思いました。
実際、今の彼との付き合いは、ほとんどSNSにもポストしないしね。
美脚を見せびらかしていたテイラーより、少しふっくらしたけど、今のが幸福度が高そうに思うのです。

歌詞の中で特に好きだな、と思ったのが、この部分、
I have loved you three summers, みっつの夏が過ぎる間、私あなたを愛してきたわ

年月を夏で数える表現の可愛らしさ、ロマンチックさに、
彼女のかつての短サイクル恋愛を思うと、3つの夏を過ぎてよりいとおしく感じることへの、喜びが見える気がして。

というわけで、
アメリカンアイコンであるところのテイラーが、次のフェーズに進んだこと、
そして幸せに満ちがその姿を見て、私は思ったんです。
これが、女子の最高峰だ!と。

モテようと、チヤホヤされようと、どれだけおしゃれだろうと、どんなことよりも、
愛するひとと、重ねる時間の方が、素晴らしく尊いんだって。
これが女子の最高峰だって!とてもクラシックな真実に、思い至りました。

いちおう私もフェミニストの端くれだし、結婚や子供を持つ事が最上の事とは言わないけれど、
けれどやはり、人間が愛に満ちて幸せそうな姿っていうのは
留保なしに素敵だなって思うんです。

どれだけ、ひねったロックをおしゃれに聴いたり、
小難しい文学読んでいてもね、それを取っ払っってしまうくらい、
愛する人を得たテイラーが、輝いて見えたんですよ。

カルチャー気取りをしてた、恋弱だった私のカルチャー武装を全部とっぱらったよ、まじで。
だから、聴いてみてください。ぜひ、MVで。ほんと、女子の最高峰ですから。


もし、読んでみて、絵を見てみて、なんか面白いなぁ、とか、いいなぁと心に少しでも何か残ったら嬉しいです。 もし、もしサポート頂けたら、とてもとても嬉しいです…!