「オーディション番組って興味ある？」

始まりは7月26日。5月の自粛期間が終わり、久しぶりに会った友人からの一言。

この頃世間ではNiziUの『Make you happy』がリリースされ、その前進である『Nizi Project』の追っかけ再生が賑わっていた。
かくいう私も友人にすすめられYoutubeで全てのハイライトを視聴、彼女たちの成長ストーリーに心打たれていた一人。
“オーディション番組”というコンテンツの枠組みに興味をそそられ、彼女の話を聞くことにした。

この日から私と『PRODUCE 101 JAPAN』の日々はスタートする。

カレーと青天霹靂

『PRODUCE 101 JAPAN』、通称日プは、韓国で人気のサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101』の日本版。約6000人の応募者の中から、番組に出れる101人が決まり、さらにその番組内で、デビューする11人が決まるというものである。

当時、友人に見せてもらった最初の映像がこれ。
一糸乱れぬ動きと、美麗な男子たちが華麗に踊る様に、元来オタク魂な私は見惚れてしまった。

魅力的なのは彼らのパフォーマンスだけではない。無論、番組内でスポットが当てられる個々人の成長物語もその一つだ。
ただ、魅力についてはこのnoteの本筋ではないので、ここでは割愛する。

僭越ながら私の独断と偏見で端的に表すと

「母の作った具沢山カレー 〜友情・努力・勝利の現実ブイヨンベース〜」

という言葉になる。

「友情・努力・勝利」といえば、集英社発刊のコミック誌『少年ジャンプ』だが、そのコピーに近しいものが、日プにはある。
誰しもが何かしらの形で通ってきたその要素を、現実という出汁と共に煮込んでいる。
だから母のカレーのように、何度でも摂取したいコンテンツなのだ。

本番組は2019年にスタートしており、これまでに数多くの先人がその魅力について語り継いできている、ぜひそちらをご覧いただきたい（そのうち自分もまとめることができたら嬉しい）。

そのカレーの中で（カレーの中で？）私は出会ってしまった、青天霹靂と呼べる存在に。

佐野文哉という人

101人という大人数の男性が活躍する日プは、初回もさることながら、2週目の視聴にこそ真の沼があると言われている。
2週目の視聴で私が出会ったのが佐野文哉 氏（当時 23歳、以降佐野くん）だ。

彼は初回94位という立ち位置から、番組進行に連れ徐々に順位を伸ばしてきた一人。
バックダンサーとしての経歴をもち、不動の一位だった人気メンバーに、その実力を買われるほどのダンスセンス。フリの一挙手一投足で感じる類稀なる表現力、そして負けず嫌いでストイックな性格がゆえの他メンバーとの衝突……佐野くんがチラッと映るだけでも、ファンにはその魅力が射抜くように届いた。

盛大なネタバレを挟むと、彼は番組内で本デビューを果たせなかったのだが、「OWV」という別グループで今年9月にデビューをしている。彼が多くの人に長く愛されるスターの素質を持っている証拠だと、贔屓目なしに思っている（贔屓ではあるけど）。

ではなぜ彼が私の青天霹靂だったのか。それは

いや、バチボコに青髪が似合うんだが？？？？？？？？？？？？

うっかり文体を放り投げ、取り乱してしまうほどに佐野くんは青い髪が似合っている。
体がびっくりしている、脳の処理が追いつかない、でも心はギュンと高まっている。
よくわからない感情になり、初めて見たときは思わず「無理」と叫んでしまった。

髪色と文字に洒落を効かせたかったわけじゃない。意味の通り、彼との出会いは予想だにしない出来事だったのだ。

恋は雨上がりのように、ときめきは雷のように

私はこれまで、自分が誰かを好きになる（恋愛、友愛、その他いろんな属性を含む）感情は、相手のことを知っていくことで始まり、大きくなっているのだと思っていた。

ゆえに、“好きには絶対に理由がなければいけない”と勝手に思い込み、理由がない好きを浅い好きだと恥じていた。
推しについて聞かれても、なかなか語る自信がなく、知っているエピソードを述べていくことしかできないでいた。

でも佐野くんは違う。ズバーンと、電流のように走るときめき。
雷のような出会いが私の考えを180°変えてきた。

（そうだ、過去の推したちも雷のような出会いだったじゃないか）

自分のときめきの原理を知れたおかげで、今、私は好きなものを語る時に少し自信が持てている。

その人について多角的に知っていくことで、深みのある大きな愛を表現できる。知りたがりな自分の強みを掛け合わせながら、これからは自信を持って、様々な出会いを表現していきたい。

PS：本日発表された『OWV』のセカンドシングルティザー。
佐野くんが青い星・地球と見まごうほどに美しい青を見せてくれたので、皆さんにも共有させてください。

※2023/05/01 一部リンク修正