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1.ゼロからの大規模個展が二ヶ月後である

立花奈央子です。自己紹介はおいおいとして、いろんな仕事をやっていますが、向こう2か月は間違いなく写真漬けになることが確定しました。

手持ち作品ゼロから、大規模個展を開催する。

それが確定したのが、つい2日前のことです。

というのも、去年から書籍連動での写真展企画が進行していたものの、なかなかスタートが切れない状態が続き、展示まで二ヶ月と少しになったところで当初の企画に見切りをつけて、私主導での展示が先行することとなったのです。

それは販売物の軛から放たれて自由に作品が作れることを意味しますが、翻せば企画展のクオリティも集客も自分次第、ということで、もともとニッチな業界で生きている身としては、そりゃもう、すごいプレッシャーで。

そして恐ろしいことに、その時点で展示に使えそうな作品はほぼゼロ。仕事である程度遊び撮りできる環境が整ったり、同じテーマでの前回の展示でほぼ出し切ったこともあり、女子レスラーやアーティストや筋肉の撮影に注力していました。

前回の展示の様子です。女装をテーマに、一室埋めきりました。

この時は6年分の活動軌跡を詰め込んだわけですが、今回はこれをさらにボリュームアップ、グレードアップしたものを、実質1か月で仕上げるのです。展示は2室にまたがり、壁面の長さはのべ30m分です。前回額装したのは46作品。今回は少なくとも70作品以上用意しなければなりません。どうです、なかなかしびれるでしょう。

なぜ1か月かというと、展示の際に画廊が作品をまとめてくれるカタログの入稿〆切が来月中旬だからです。つまり、30日後には展示予定作品を全部撮り終わって、展示の構成があらかた終わっていなければならない。前回の展示で燃え尽きたところからです。これは大いなる挑戦です。

私がどうやってこの正念場を乗り越えていくのか、どうぞご高覧ください。

このnoteでは、展示までの軌跡をつぶさに見せていくことで、自分を鼓舞しつつ一緒にひりついた思いを読者の方にしていただけたらと思います。

今回の個展決定が2ヶ月前とはなったものの、大本の企画に携わっていた画廊や編集者の方は企画進行に尽力してくれていて、いかなる手落ちもないことを申し添えておきます。

そもそも、東京の一等地の画廊で先に展示場所が決まって、さあ何を撮ろうかと思いを巡らせながら自由にさせてもらえるなんて、撮り手としてこれ以上ないほどの身に余る幸せでもあります。むしろこれは私にとって大きなチャンスであると同時に、短い準備期間でもしっかりと形にできるだろうという期待と信頼を込めてのオファーだと、とても誇らしく思っています。

展示開催日まで、あと69日。

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