2「君と友になる為には7つの条件が重なった時だけ 〜奇跡編〜」⑤
そういえば、君は新婚さんだった。私は当時、結婚式場で仕事をしていた。
幸せの笑顔は病気を回復させてくれる肥料だった。
まさかの、仕事先で君は式を挙げていた。
式場の名前を聞いた時は本当にビックリして、私はスケジュール帳を見せた。
同じ式場で働いている人たちとの写真も挟まっていたから。
「ほら! ねぇ見て!」と。
嘘じゃない。現実でこのような事があるのかと、2人して驚いたね。
とても素敵な式場だと、自信を持ってオススメできる。
幸せのお手伝いをしてもらうには、温かい人がとても多い空間だ。
差別的な事を言う人もいなく、休憩を取りながら自分のペースで働けていた。
大人数で窓が無くても、人の幸せの瞬間に少しでも立ち会えると思うと、元気が出た。
毎週パワースポットにいるって、本気で思っていたよ。
悲しいが、家族だけに理解されなかった。家族だからなのかもしれない。
「どうして仕事は行けてるのに、休みの時は引きこもっているの? 全然分からない! 分かろうとも思わない! 外に出ようと思わないの? お前は変なヤツだ! 合わない! 100万あげるから出てって!」と、父親に言われた事もあった。
申し訳ないが、子どもみたいな発言は無視させてもらっていた。
けど、どこかで言われる事に限界が来ていた気がする…。
だから、新しい出会いと、こんな偶然…凄い。もしかしたら必然だったのかもしれない。
そう思えてしょうがなかった。
それから君と何回遊んだだろう。
電車が怖くなくなった。
日々の怖く感じていた事も少しずつ緩いでいった。