「自分を大切にする」ということ。

昔から、よく友人に「もっと自分を大切にしなよ」と怒られていた。流されるままにぼんやりと生きてしまうところがあって、他人から見ると、ずいぶんともどかしく感じられたのだろう。

まず寝室に限らず、汚くていい場所なんてありません(笑)。部屋が汚いまま暮らしているということは自分を粗末に扱っているということなので、身の回りは清潔にしましょう。(http://fuminners.jp/goldenrule/2360/)

ゲッターズ飯田さんの記事。運気については私はあまり明るくないが、「部屋が汚い」=「自分を粗末に扱っている」という発想が、ずいぶんとしっくりきたのでメモをとっていた。

たとえば、自分にとって大切な人を家に呼ぶときに、散らかり放題の汚い部屋に入れはしないだろう。そういう大切にしている存在だったら入れさせない環境に、自分の身は置いていられるわけだ。それって、ずいぶんと自分を過小評価しているなあ、ということである。

これ、部屋だけの話ではない。

浮気ばかりするダメ男と嘆きながらも別れられずに苦しむ女性がいる。もしくは、いやいや毎日遅くまで仕事をしては愚痴ばかり言うひとがいる。実家に暮らしながら、家族の悪口が止まらないひとがいる。

これ、共通しているのは、自分で精算できることであるという点だ。首根っこつかまれて、拘束されて、「こいつと付き合え」「この仕事をしろ」「実家で暮らせ」と言われているわけではなく、あなたや私の日々の選択が今の環境を作っていて、また、その環境は自分たちの選択次第でいつでも精算可能だということである。

つまりは、自分で自分を辱めてはいませんか、ということだ。自分をお粗末に扱ってはいやしませんか、ということだ。あなたや私は、そんな嘆かわしい環境を強いられる筋合いはない。

「自分を大切にする」というのは、「自分にやさしくする」という意味ではない。

「自分の尊厳を守る」ということだ。

それは、ださい自分でいるのはやめなさい、自分で考えなさい、自分の足で立ち、恥ずかしい自分の立場に甘んじることをやめなさい、ということだ。

部屋を一から片付けるのは骨がいることだろう。好きじゃない恋人でも別れるのにはいくらかダメージがあるだろう。仕事を辞めたり実家から離れるのは、将来の不安を呼び起こすだろう。ただ、そういう目先の恐怖から逃れて、自分を粗末に扱うことに甘んじていれば、じわじわと自尊心は消耗されていくばかりだ。

多少の傷は、いずれかさぶたになって剥がれ落ちる。消耗した自尊心を回復するには、だいぶ長い時間が必要だ。大切なひと、大切な場所、大切な仕事。胸をはって「好きだ」と言える人生を。

今抱えている悩みの多くは、「後ろめたい自分」を精算していくだけでも解消していくはずだと思うのだ。

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