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現在と未来のクロスロードへようこそ

【揺るぎない未来 v.s 現在も進行中の未来への旅路】

前回のレッスン『未来の英語にはカタチがない?②』では、『be going to〜(〜しそう、〜するつもり)』を使った未来表現&話し手の気持ち、それから『be going to』を使うのと『will』を使う場合では、話し手の気持ちはどう違うのか、の二点について詳しくお話しましたね!


今回は高校時代に、みなさんの頭の上にも『???』がたくさん湧いてきたであろう、『未来を表わす現在形』と『未来を表わす現在進行形』についてお話させていただきます。

両者の本質を比べつつ、お話を進めていきたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください!


【そもそもまず日本語がおかしい】

さて今回紹介する、未来を表わす表現を高校時代に習った際、私がまずはじめに思ったことを、ここで正直に叫びたいと思います。


「日本語でOK。」


だってだって、おかしいと思いませんか!!!?

『未来を表わす現在形』とか『未来を表わす現在進行形』とか。

「未来なのですかっ!?それとも現在なのですの!!?」と、これらの文法用語が私のこころに深く傷を付けた瞬間は、いまでも忘れられません。

むしろ、軽くトラウマでした。

ショックすぎてその頃の記憶が、一部抜け落ちてしまっています(笑)。


――と冗談はさておき、この二つがとっつきにくいコンセプトになっている理由の一つは、私個人の意見としてですが『文法用語が複雑過ぎて理解し難い』ということではないでしょうか?

しかし私がみなさんに理解して欲しい、覚えていて欲しいのはこれら文法用語ではありません。

もちろん、英文法学者になって欲しいワケでもありません。


私がいつもみなさんに意識して欲しいのは、もっと大きな流れ、文法用語よりも大事な核(コア)となる考え方、です。

もう一度、タイトルを思い出してみてください。


英語の未来表現を説明するにあたって、私が一番大事にしていることは、『英語の未来表現にはカタチがない』ということ。


つまり『英語で未来のことを話すときは、特定の決まったカタチが無いので、泣く泣く他から借りてきているんだよ』ということを、思い出して欲しいのです。

言い換えると、現在形、または現在進行形の表現を借りてくることで『ある特定の未来の状況を、"結果的"に表わすことが出来るんだよ〜』ということです。


これから詳しくお話していきますが、どちらの未来表現も現在形の性質と、現在進行形の性質が色濃く現れたものになっていることに、気付くことでしょう。


【"結果的に"未来を表してしまう現在形】

現在形のコアは、一体感と普遍性です。

In other words, 当たり前感と100%確定な事柄でもあります。


たとえば、I teach English at school every day. 

これは、What do you do? (お仕事はなんですか?) の返答として使い、英語の先生をしています、という意味合いになります。


さて、質問です。

あなたは、明日ギターの先生になるでしょうか?

それとも、意識不明の急患を救うERの天才外科医?(チーム・ドラゴンみたいですね笑)


そんなことありませんよね、きっと明日も生徒の前で英語を教えているはずです。

明日も、明後日も、来週も。

もしかしたら、定年まで英語の先生であり続けるかも。


こちらはどうでしょうか。

The sun rises in the east and sets in the west. (太陽は東から昇り、西へ沈む。)

これも同じですね。

明日になったら、太陽は北北西から昇って、東南東に沈むでしょうか?


そんなわけありません。

来年も、再来年も、十年後、百年後だって、きっと太陽は東から昇って西に沈むでしょう。


現在形は普遍的なことがら絶対的な事実を表わすときに使う表現方法です。

なのでその性質から、現時点でほぼ100%確定した未来を表わすことができるのです。

例を挙げましょう。


①We're going to be late! Tokyo Disneyland opens at 8 a.m. We must get FASTPASS tickets!!!

うわ〜遅れちゃうよ!東京ディズニーランドは午前8時に開園するんだよね。なんとしてもファストパス取らないと!!!


私たちは客観的に見て、開園時間に間に合いそうにない流れの中にいます。(前回の復習です)

いま7時半くらいに東京駅から電車に乗っているとして、ディズニーランドがオープンするのは未来の出来事になります。

でもなぜ、ここでは『will』や『be going to』ではなく、ただの『opens』という現在形が使われているのでしょう?

簡単ですね!

ディズニーランドが開園する時間というのは、ほぼほぼ毎日決まっている、ほとんど普遍的だからです。


②What time does this bus stop at Shinjyuku station?

このバス何時に新宿駅に止まります?


このとき話し手にとって、バスが新宿駅前に止まるのは未来のことですが、公共の乗り物というのは、決まった時刻に目的に付くことを約束してくれているので、ほぼ同じ時間になりますよね。

そういう訳で、現在形表現は公的な予定を表わす際、非常に相性の良いことが分かります。


③Ken's birthday is next Sunday. We're going to have a birthday party, so please come and join us!

ケンの誕生日は次の日曜さ。誕生パーティーをするつもりだから、ぜひ参加してね!


会話の流れから、この話をしているのは平日だとすれば、ケンの誕生日は未来の出来事です。

しかしここでも他の未来表現を選ばず、現在形を使う理由は、ケンの誕生日が100%日曜日で確定だからです。

ちなみに次の『誕生パーティーをするつもり』という発言では、現在形ほど確定的ではない『be going to〜』が使われていることに、みなさん気が付いたでしょうか。

では、いままでのお話をまとめてみましょう。


【まとめ: 未来の出来事なのに、現在形を使うときのコツ】

『現在形のコアは一体感、普遍性』。

そこから……当たり前感と100%の確実性がイメージされてきます。

①公的な予定、ほぼほぼ変わらない事柄について使います。(電車や飛行機などの交通機関、遊園地の開園時間、誕生日など)

②確定的な未来の出来事について使います。(起きる確率が限りなく100%の事柄と相性ピッタリ!)

補足*聞き手に分かりやすいように、ほとんどのケースでは①③のように、日にちであったり、時刻であったり、未来の時間が出てくるので「あっ、確定的なスケジュールなんだな!」と判断することは、それ程難しくないはずです。


どうでしょうか?

なんとなく、今までのもやもやから解放されたでしょうか。

『未来を表わす現在形』ではなく、こんな風に『現在形の性質(コア)が"結果的"に未来を表わすことがある』と考えてみると、理解しやすいハズです。


それでは、今日のもう一つのメインディッシュ、『未来を表わす現在進行形』のお話へと進んでいきましょう。


【"結果的に"未来を表してしまう現在進行形】

現在進行形のコアは、今の時点で続いている継続中ということですね。

そういう性質から、話し手の中で未来の行動がほぼ決定済みで、その準備を今まさに進めているような、近い将来のことを表わすことが出来ます。

これも文脈から未来の話だと分かる、もしくは、話の中で未来の時刻や日にちなどが出てくることが多いですので、多くの場合、気付くことが出来ると思います。

例を挙げたほうが分かりやすいと思いますので、話し手の状況を思い浮かべながら、じっくりと読んでみてください。


①Nanami is traveling in Thailand next week. I am envious of her.

ナナミちゃん、来週タイで旅行してるんだって。いいなぁ……。

②I am leaving here in 10 mins. Please call me when you need my help with your homework.

もうあと十分で出かけるよ。宿題で分からないことがあったら、電話してね。 

③We are having a meeting tomorrow. We must discuss how to develop this virtual reality software.

我々は明日ミーティングを開くことになっている。このヴァーチャルリアリティソフトをどうやって開発していくか、話し合わなければ。


①きっとナナミちゃんは、ツアーの予約、飛行機のチケットも手配済み、それから荷物も詰め終わって、嬉しそうにタイ旅行のことについて話をしたのでしょう。

話し手はそんなナナミちゃんを見て、ナナミちゃんがタイのリゾートでバカンスしている様子を、心の中で想像しています。

進行形を使って近い未来を表わす場合、その未来に向かって、もう既に具体的な行動を起こしていることを暗示することが出来ます。

その結果として、未来もほぼほぼ確定的なわけです。


②では、待ち合わせに遅れまい、と急いで身支度している話し手の様子が、想像できませんか?

家を出るという未来の行動に向けて、いそいそと準備をしている、行動し始めている様子が、この文章からは生き生きと伝わってきます。

家をでかかっている、といったような感じですね。


③何やら重々しい雰囲気です。

会社の命運を賭けた商品開発のための話し合い(勝手な予想)ですから、もちろん明日の会議に向け、会議室は予約してあるでしょうし、社員にもいつ会議をするのか通達済みなのでしょう。

具体的な準備が、既にされているような感じを受けます。

会議をする、という未来に向かって、その準備が着々と行われている感じ、が伝わってきますね。


前回のレッスンを振り返ってみれば『will(意志)』や『be going to(〜するつもり)』よりも、進行形を使えば、より実感の伴う確定的な未来を表わすことができ、非常に便利です。

何故なら『進行形で表される未来』は、私たちのこころに具体的な行動を思い起こさせるからです。

では、今までの話もまとめてみましょうか。


【まとめ: 未来の出来事なのに、現在進行形を使うときのコツ】

『現在形進行形のコアは生き生きとした行動、継続感』。

そこから……が未来に向けての具体的な行動、近い将来すでに現実化しているイメージがでてきます。


①主に私的な予定、実現可能な具体性のある事柄について使います。(公的なのは現在形を使うんでしたよね!)

②ほぼ確定している未来の出来事について使います。(『be going to』の『〜するつもり』よりも具体的な行動をしているところが、直接見てとれるので、実現度は更に高くなります。)

補足*こちらも先程の公的スケジュールと同じく、聞き手に分かりやすいように具体的にいつなのかを示すようにしてください。

日にちであったり、時刻であったり、未来の時間を加える事で「これからの具体的な予定を話しているんだな」と聞き手にも伝わりやすくなります。


【表現の性質が"結果的"に未来を表わすということ】

――さあ、今日はだいぶ濃い授業でしたね。

最後まで根気強く読んでいただき、ありがとうございました。

『未来を表わす現在形』それから『未来を表わす進行形』。

ではなく――。


『現在形や進行形が、その性質から"結果的"に未来を表わすこともある。』

という理解が一番大事なのでした!


この二つが加わることで、あなたの未来表現の幅が、これまでよりもグッと広がったハズです☆

次回は、最後の未来表現『will be doing』という『willと進行形を組み合わせたカタチ』の説明と、コレまで習ってきた未来表現を全て比較しながら、英語感覚を養う無差別級レッスンをしていきたいと思います。

これであなたも、英語の未来表現マスターに!!!

楽しみにしていてくださいね!!!(*´ェ`*)


それでは、最終回『未来の英語にはカタチがない?④』までのお楽しみ☻

I am talking to you very soon! またね!


―――ななびのちっちゃなあとがき―――

明日はお仕事がお休みな、ななびです。

昨日に引き続き、未来表現、三回目の記事を書かせていただきました。

ココらへんになってくると、段々と説明も難しくなってきます。

なので、自分の伝えたい事が本当に伝わっているのか、心配で何度も何度も自分の書いたものを読みなおしてしまいました。

うわー。伝わってると良いなあ……(泣)


私事ですが、明日は静岡へ旅行に行ってきます。(もちろんこの一文は、進行形を使います笑)

もしも綺麗な富士山が撮れたら、トークにでも貼り付けようかな、って思っているところです(*´ェ`*)

今日は雨だったので、明日はお天気だといいですね!


さて、毎回のことですが、ここで最後まで読んでいただいた方にお願いがあります。

英語に関してのご質問があれば、ぜひぜひコメント欄に書き込んでいただければ嬉しいです!もちろん、次の説明テーマなども、随時募集しておりますよ。

自分にとっても、新しい課題が見つかるので、本当に助かります。感謝です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事は投げ銭制です。もしもこの記事を読んで、何か1つでも得るものがありましたら、心ばかりのお気持ちを。


私はいま全国でヒーリングの旅をしようと、画策しています。もしも、サポートいただけたら、それは旅の資金にしようとしていますので、私の作品に少しでも感銘を受けてくださいましたら、ぜひ、サポートよろしくお願いします。旅のレポートが書けるのを楽しみにしています。今からワクワクです☆☆☆