海街diary

 セクシー田中さんドラマ化での件は本当に残念な事になってしまって、僕は原作もドラマも観てなかったけどなぜだかずいぶん引きずってます。たぶん何かを勘違いしている人がいたんでしょうね。何をどう勘違いしたかは触れませんが、そういう事だったのだろうと。

 以降漫画原作の実写化に伴う改変が話題になりましたが、僕も一つだけとてもガッカリな作品がありまして、それが『海街diary』なんです。

 是枝裕和さん監督で広瀬すずさん、綾瀬はるかさん、長澤まさみさん、夏帆さんが4姉妹を演じる、鎌倉を舞台にした作品。原作は吉田秋生さん。
 原作の設定を大きく変える事は無かったものの、チョイチョイ残念なのが挟まってくる。例えば主人公すずの彼氏役風太が取ってつけたような扱いだったり(原作ではもっと重要な存在)、なんか取り巻く人々の存在が終始薄い印象。

 綾瀬はるかと大竹しのぶの親子の確執は是枝監督らしかったけど、全体的にはストーリーが漫画のダイジェストみたいに細切れで進む感じがなんともやっつけっぽく見えてしまったなあ。
 終盤の話しは原作にもあるけど、ちょっと違う設定で、何故か美しい絵面で終わる感じ。

 まあなんとも商業的というか、普通 "作品" てのはメッセージとか訴えたいテーマとかあって欲しいもんだが、これは "商品" て感じ。昨今のドラマ化問題も詰まる所それでしょう。原作を借りるのに側だけ欲しくて中身いらないみたいな事するから中途半端なのが出来るんだと思う。

 唯一救いなのは役者さんはよかったという事。

追記
なんだか勢いで自分の感想だけ書いて終わってしまったが、普通に映画として観る分には悪くないんです。僕は原作の世界観が好きなので、単に是枝作品とのギャップを埋められなかっただけ。
映像は優しくて強くて、静かであったかい、見事な是枝ワールドです。

 

#映画にまつわる思い出

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