別れ話の邪魔者

別れ話にかかる時間の平均値はどれくらいなのだろう。
回数を重ねたら短くなったりするのだろうか。

自分の場合、どうしても長くなってしまう。
結論だけ言って終わらせたり、冷たく切り捨てたりができない。
嫌われたくないのだろう。円満に別れるというファンタジーを追求してしまう。理由を考えて説明してしまう。

話は変わるが年々お腹が弱くなっている。あまり気分のいい話ではないのでお腹弱い界の大先輩、星野源さんや朝井リョウさんの文章だと思って読んでいただきたい。
寒い時期は本当に不安定になる。自分でもできる限りの対策をしているつもりだが、そんなのもお構いなく、便意はやってくる。
一度、付き合っていた人の家で口論中に「本当にごめん、トイレを貸して」と言って返事も待たずに駆け込んだ。別れ話とはいかなくてもかなりヘビーな話をしていて、別れることになってもおかしくはなかった。そんな緊迫した空気の中トイレにこもった自分のことを、相手はどう思っていたのだろう。僕はどんな顔をして戻ったのだっけ。

最近、その人と本当の別れ話をした。コーヒー片手に話し始めて、一度トイレ休憩を挟んだ。そして新たにコーヒーを買って結局5時間も話した。別れたいという自分の主張は、時間が経てば経つほど薄まっていった。次トイレに行けば、もうこの話はおじゃんになると思ったが、それより先に頭が疲れて持ち越しになった。どうやって決着をつければいいかわからない。

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