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0→1フェーズのPM(プロダクトマネージャー)のあるべき姿

プロダクトマネージャーに求められる役割として、以下のアジェンダで説明させていただきます。

・はじめに
・プロダクトマネージャーの役割
 ・プロダクトに対して、全責任をもつ
 ・プロダクトのドメインを誰よりも熟知して、売れるプロダクトをいち早く作り出す
 ・エンジニアリング、ビジネス、デザイン、(あわよくば、マーケティング)についての幅広い知識を有する
・まとめ

はじめに

現在、リテールテック事業における0→1フェーズのPMを経験させてもらっております。
今回そこで得た経験を踏まえ、コアとなる考え方をまとめていこうと思います。

プロダクトマネージャーの役割

現在、私が所属するベンチャーでのプロダクト開発は、米系スタートアップでPMを担当されている方のコンサルティングを受けながら「シリコンバレー流」のプロダクトマネジメントをおこなっております。

どんなアジャイル開発のフローについても日本で一般的に行われているものと異なるのでその違いについては別途解説をしようと思います。

私自身、現在の会社にジョインしてから3ヶ月半ほど経過しましたが、プロジェクトマネージャーの役割としては以下だと感じております。

・プロダクトに対して、全責任をもつ。
・プロダクトを展開するドメイン(今回の場合、リテール)を誰よりも熟知して、売れるプロダクトをいち早く作り出す。
・エンジニアリング、ビジネス、デザイン、(あわよくば、マーケティング)についての幅広い知識を有する。

プロダクトに対して、全責任をもつ

本来の姿は、タイトルの通りだと考えております。
課題や今後のビジネスに対するインパクトを勘案して、プロダクトの企画から製品要求仕様書の作成(シリコンバレーではPRDと言います)までプロダクトマネージャーが行い、できたものに対して責任を負うのが正しい姿だと考えております。

※余談ですが、プロダクト開発においては、プロダクトを発信する人(プロダクトマーケッター)やエンジニアの全員が納得して開発を進められる必要があります。そのため、プロダクトマネージャーはPRDを作成するにあたりWhy(なぜそのプロダクトが必要か)、What(そのプロダクトはどんなものか)、明確に定義する必要があります。

ただし、プロダクトマネージャーのエンジニアリングからシフトされる方が大部分かと思うため、プロダクト企画の部分の知見がマーケッターの方と比べると劣る人が多いと感じます。
私の所属するチームでもプロダクト企画の部分をマーケッターに依存して企画を出していただいているという状況ではありますが、本来的にはこの部分もプロダクトマネージャーがカバーする必要があると考えております。

プロダクトを展開するドメイン(今回の場合、リテール)を誰よりも熟知して、売れるプロダクトをいち早く作り出す

0→1フェーズのプロダクトマネージャーとして、この部分は非常に重要だと感じてます。

全くマネタイズができていない状態からプロダクトを作り始めて、いち早くPMFを達成するためには、プロダクトの仮説検証を繰り返す必要があると考えております。
そして、その仮説を作り出すためには、ターゲットとしているユーザーの課題を生の声を聞くことによりひたすら掻き集めてくる必要があると考えております。

生の声を掻き集めて、PRDを作る元ネタとなるプロダクトコンセプトを何個も作っておくことが必要であると感じております。

エンジニアリング、ビジネス、デザイン、(あわよくば、マーケティング)についての幅広い知識を有する。

PMの役割としてよく登場するのが、この「プロダクト・マネジメント・トライアングル」だと思います。ここでは、プロダクトをよくするために必要となるPMのスキルとして「開発」「UX」「ビジネス」(「マーケット」)が定義されております。一つ一つ見解を話していきます。

・開発

これについては、言わずもがなだと思いますが、プロダクトを開発するに当たって、その機能がそもそも今の技術で実現可能なのか、難しいのか、簡単なのか、といった肌感覚を持つことは重要です。
0→1フェーズにおいては、ターゲットユーザの課題をいち早く解決する(1/Xの工数で解決する)プロダクト開発がもっとも重要であり、それがプライオリティ付けの一つの要素になるため、スキルとしては持っておくべきです。

・UX

シリコンバレー流のプロダクト開発では、プロダクト企画をPMとUXデザイナーで検討します。(ちなみに私の会社ではそこにマーケッターも入ります)
PMは、デザイナーに対してプロダクトのデザインをお願いするにあたり、ユーザビリティを意識して簡単なラフスケッチやモックを作ってデザイナーに共有することで認識の齟齬を最小限に止めることができると考えてます。
また、デザイナーがデザインをした画面について、各々の構造に対する意図を理解するとこも重要であると考えております。

・ビジネス

開発に関する素養に加えて、どのように収益を稼いでいくか(収益構造の理解)、KPIモデルを作る上でビジネス感度が強いPMはさらに価値が高いと感じております。

・マーケティング

ビジネスと密接にリンクしてくる素養かもしれませんが、B2B2Cのプロダクトの展開を試みている私たちは、ターゲットユーザが日々どんなことを気にしてマーケット調査(小売なので「消費者、市場(マーケット)の求めるニーズを分析・調査」)を行なっているのは把握しておく必要があると考えております。

まとめ

今回はプロダクトマネージャーの役割を0→1フェーズにフォーカスして説明させていただきました。簡単にサマリも記載させていただきます。

プロダクトマネージャーの役割
・プロダクトに対して全責任をもつ
 自らの事業ドメインについての知識いかんでは、プロダクト企画について、責任を負い過ぎるのはよくない。
・プロダクトのドメインを熟知する、売れるプロダクトをいち早く作り出す
 0→1フェーズでは、まずはマーケット(営業)と共に行動して、ターゲットユーザの生の声を掻き集める。
・エンジニアリング、ビジネス、デザイン、(あわよくば、マーケティング)についての幅広い知識を有する
 「プロダクト・マネジメント・トライアングル」+マーケティングの知識について、PMの素養として求められる。

以上、ありがとうございました。

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