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スーパー地方公務員はデザインの使い方を知っている。

近年地方のユニークな取り組みが、様々なニュースとして現れてきている。
例えばくまモンなどはその中でも有名な話で書籍にもまとまっている。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00C6QFIE4/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

この書籍の登場人もそうなのだが、いわゆるスーパー地方公務員と呼べる人がいる。通常の地方公務員の枠組みや仕組みを壊して、新しいことを仕掛ける。高い志を持って地方の人たちを巻き込んで動かしてしまう。そんな人だ。

自分もちょうど3年前(Facebookで通知が来たから間違いないはずだ。)、スーパー地方公務員と呼べるようなある人と知り合いになった。知り合ってすぐに仕事をした。その人との仕事の始まり方や、最終到達点はとても面白かった。そしてそのプロジェクトの最後まで、その人は、こちらを揺るがずに信頼してくれたことをとてもありがたく思っている。

出会い程なく、いきなり仕事の依頼に会いに来た。

その人とはたまたま開かれたランチ会的なるもので、同席した。遠くの席だったので、それほどたくさん話したわけでもないのだが、Facebookがつながって、ある日メッセージが来た。
「一度会っていただけないでしょうか?お仕事の相談で。」
オフィスに来てくれて、その場で打ち合わせをした。彼が関わっていることについて課題と依頼について丁寧に資料や文献を見せて話してくれた。

恐ろしく柔軟で、すぐ動く。すごく動く。

依頼内容を聞いた時に、彼が抱えていた課題と、依頼内容がフィットしていないのではないかという疑問が湧いた。それ自体は時々起こる。ただし、時に依頼内容にこだわるクライアントも多いので、そのまま受け入れられないことも多い。そう思ったことと代案を伝えると、彼は納得して、それで進められるかを考えると帰っていった。

正直その時点ではそれが実際に動くかはわからないと思った。相談されることは多いが、その解決策に向けて動くのは、相談するだけよりもずっとずっと骨が折れることだ。それを実行するのが一番大変なのだと思う。

しかし、10日ほど後、こちらが話した代案に基づいたプロトタイプが早速彼から送られて来た。ものすごく驚いたことを覚えている。

デザインは実行しないことには動かない、ということを知っている。

デザインを作ること自体は、それができる人はある程度存在すると思う。
一方で、それを人と連携して売れる形にしたり、人に伝えたり、事業の形にする、「デザインの実行」はものすごく骨が折れる仕事だ。

そのスーパー地方公務員の彼は実行の力を知っている人だと思った。始まりの実行力はもちろん、その後も、彼の「実行力」を頼もしく思う様々な場面があり、それがデザインの価値とその効果を飛躍的にあげたと思っている。

彼が相談してくれた件は、その後その地方を超えた大きな話題を作り、目標としていた数値を大きく超え、規模の拡大をしないと追いつかないほどになっている。

当然色々なタイプのスーパー公務員がいると思うが、おそらく誰もが、
「デザインを実行する」ことの価値を理解し、駆けずり回ることを厭わないような人だということは想像に難くない。

余談だが、その地方の別のプロジェクトが彼をきっかけに始まって、そろそろ世に出そうだ。世に出すタイミングには、今度はこちらから彼を巻き込んでより大きな動きにしていきたいと思っている。

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