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日芸映画祭のカンソー

 なんだか学校に関することばかり書いている気がするが、まあ毎日通っている場所なので仕方ない。映像表現理論コースの一つ上の先輩たちが授業でやっている映画祭に行ってきた。本当にお金がないので2本だけ見た。1本しか見ないかもという感じだったが、授業中に先生がチケットを無料で誰かにあげると言ってきて、真っ先に貰った。専攻イチのケチ野郎みたいで恥ずかしかったが仕方ない。

 サウダーヂ(富田克也)とル・アーヴルの靴みがき(アキ・カウリスマキ)を見た。いずれも面白かった。

 サウダーヂはラッパーの田我流が主演していて、喋り方とかもガチでラッパー、みたいな感じで完璧だった。ラッパーたちの地元愛は素直で良い。馬鹿にしてるわけじゃなくて、その気持ちは本当にわかるので共感から来る賞賛だ。私は斜に構えているところが我ながら多分あって、東京にある大学に毎日通って、渋谷などで映画見ちゃったりして、表面では地元を馬鹿にしてしまっているところがある。でも実際は地元は堂々チャリを漕げる唯一の街だし普通に好きなので、そういったラッパーや地元のヤンキーたちの素直さは羨ましくも思う。あと、無駄にガチャガチャカメラを動かしてなくて、フィックス中心のシンプルさがヒップホップと上手く中和しているのが良かった。

 アキカウリスマキの映画は初めて見た。友達がバカ推しているのをずっと聞き流していたが見た。小津監督の影響を強く感じた。なんかの感想を言う時、〇〇みたいで良い、みたいな感想は冒涜な気がして出来るだけ言いたくないがここでは使う。小津の淡々としすぎて時間止まってる?みたいな、超次元に観客を連れて行ってしまうのと似てるというかほぼまるパクリみたいな撮り方をしていた。違法渡航してきた黒人の少年を助けるという、一見ちょっとシリアスになりがちなドラマかと思いきや、ちゃんとコミカルさも入っていて私の好きそうな映画だった。やっぱり笑えるのが一番だと思う。笑いはめちゃくちゃ細かいかめっちゃ雑かのどっちかにすごい傾けなきゃ起きないであろうものだと思っているので、笑えるのが一番作るのが難しいと思う。

 あとフランスってホント変な国だなとか思った。ご飯が出来るまでアペリティフを外で摂ってきなさいと妻が旦那に言うシーンがあって、そんなわざわざ飯食う前に外出て酒を飲むのかよ笑と思った。変な文化だ。あとカフェで何することなく街を眺めたりたばこ吸いながら酒を飲んだりするやつ。かっこいいなと思って見終わった後に道玄坂のトップと言う喫茶店に行ってみたが、なんかしなきゃな、、と習慣的に思ってしまって本を開いたりスマホ見たりしてしまう。これが日本人か、と思った。おわり。

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