レンタカーで新型ノートe-Powerに乗ってみた

レンタカーでノートe-Powerを車種指定予約したところ、幸運にも新型が来た。今回は高速道路は走行しなかったが、市街地、流れのよい幹線国道、酷道と様々な道を走ることができた。

【総評】
たしかにこれなら売れる。安かろう悪かろうだった先代のE12型ノートとは見違えるほど良くなっている。

【パワートレーン】
一般道の速度域ではストレスフリーで加速できて非の打ち所なし。 アクセルを踏むとスーっと加速していき、ほぼ一瞬で巡航速度に到達する。変速時のショックはおろか、アクセルを踏んでから加速するまでのラグもなく、またトルクが足りなくて加速がもたつくこともない。速度域が低くストップアンドゴーの多い日本の道路では理想的なパワートレーン。

【ブレーキ】
回生ブレーキとの協調制御にもかかわらずリニアに効く。不自然なショックはない。

【エコモードとノーマルモード】
エコモードはアクセルを離したときの回生ブレーキが強すぎて普通の道路では走りにくいので、ノーマルモードで走った。

酷道走行時にはコーナーの手前で減速する必要があったことからエコモードにしたところ、アクセルペダルだけの操作で加減速できて便利だった。

パーキングブレーキは電動で、オートホールド付。

【コーナリング】
ステアリングを切れば意図した通りに曲がる。しかし横Gがかかったときの車体の挙動が安定せず、重心の高さを感じる。足を硬くすれば安定するのだろうが、そうすると乗り心地が悪くなるので、街乗り用と割り切った足にしているのだろう。トレッドの広いオーラならもっと踏ん張れるのかもしれない。重心が高いのは電動化のためかと思いきや、アクアは重心が低いので、室内空間のためかもしれない。

シャシー性能についてはトヨタのヤリスやアクアの方がすぐれている。ヤリスはシャシーが良いので1Lエンジンでも酷道ではすいすい走れる。

せっかく電気モーターを積んでいるのだから、マツダのようにモーターのトルクをコントロールすることで車体の姿勢を安定化しやすいはずで、電気モーターのトルク制御はエンジンのトルク制御よりもはるかに容易なので、日産が本気を出せばできて然るべきだと思う。

【静粛性】
エンジンはほぼ常時かかっているし、ロードノイズにかき消されているのでエンジン音はほとんど気にならない。路面が滑らかだとロードノイズが小さくなるのでエンジン音が聞こえる。また、アイドリングストップが終わってエンジンが始動したときにもエンジン音が聞こえる。エンジンの音と振動自体は他の3気筒エンジンと同様。

【シフトレバー】
停止はPボタンを押す。真ん中がNで手前に引くとD。ボタンを押して前に押し出すとR。Dからボタンを押して手前に引くとB。P以外は普通のATのシフトレバーと同じ。RとBはボタンを押さないと入らないので誤操作しにくい。

【メーターパネル】
いまどきの車らしく、一面液晶ディスプレイ。ヤリスもアクアも液晶ディスプレイだが、ノートは画面が大きいので様々な使い方ができる。便利だと思ったのは、ワイパーを操作したときに、レバーが現在どの位置にあるか表示されるもの。レバーを手探りしているとどの位置にあるのかわからなくなってくる。アナログメーター風の画面を表示させることもできるが視認性はあまり良くない。

【シート】
クッションは高反発材なので背もたれを立て気味にして体重をかけるとどんな体型でもしっかりと支えられる。

【室内空間】
ヤリスよりも広いしアクアよりも天井が高い。後席に人を乗せるつもりならノートの方が有利だろう。

【燃費】
満タン給油での燃費は24.5km/L。WLTC燃費より一回り劣る程度。ヤリスハイブリッドやアクアなら30km/L越えが容易だが、シリーズハイブリッドはTHSよりも燃費が劣るから仕方ない。Bセグメントのガソリンエンジン車なら20km/Lは出せるのでそれと比較すると大したことないが、高い動力性能と高い環境性能とが両立しているのは大したもの。

満タン給油での航続距離は800kmを超えているので長距離でも安心して走れる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?