食べるように、読む
私にとって物語(漫画含む)や文字を読むことは食事のようだ。
幼い頃から何も読まない日はなかったように思う。
もちろん難しい文学や学術書などではなくエンタメ作品やそれらが手元にない時にはお菓子のパッケージの原材料名等を読んでいたので、たくさん読む私!博識な私!という話ではない。
食べないとお腹がすくように、読まないと頭がすく。読むというより、摂取する感覚に近い。
だから、いつもわくわく楽しんで読んでいるとも限らない。
楽しみにとっておいたおやつのようにじっくり味わって読むこともあれば、
忙しい朝パンを牛乳と一緒に胃へ流し込むように義務感で読むこともある。
私は寝つきが悪いので、夜は殊更に脳を疲れさせるために読みたい読みたくない関係なく情報を目から取り入れていく。
狙い通り疲れて寝落ちする日もあれば、そのままハマってしまってアドレナリン過多で眠れなくなることもある。さながら夜食のようだ。
それにしても家族が寝ている暗い寝室で、スマホで漫画も小説もツイッターもnoteもpixivも読める時代は、私のような人間にとってとてもありがたい。
ありがたいし、いつでも文字を摂取していたい欲を増長させてしまってちょっと困る。
空腹でもないのにおやつをだらだら食べ続けてしまう現象とよく似ている。
さて、みんな知っているように、食事は取り過ぎると体に贅肉がつくし健康に悪い。
では文字や物語も過剰に摂取した分は余計な何かになっているのだろうか?
私は脳が多動とでもいうのか、常に頭の中に文字や言葉が溢れているのだけれど、もしかしてそれはそのせいだったりする?
しかし30年以上生きてきて、今のところ文字や物語はバランスを考えて取りましょう、摂取量に注意しましょうなどという論説は一度も聞いたことがない。
年齢別の望ましい摂取量なども定められていないし、頭の中の情報をすっきりダイエット!というような怪しい広告も見たことがない。
そう、ないのだ。
何これ食べることと比べてめちゃくちゃ障壁の少ない娯楽なんじゃないの?
いつかノーベル賞を取るような科学者か誰かが
「読み過ぎは体に悪い」などという学説を発表するまでは、
存分に情報を摂取し続けようと思う。
(寝不足などの悪影響があるのは認めよう)
さて今夜は何を読もう。
夜食としてツイッターをしながらpixivを漁ろうか。
食べるように、読む。
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