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ワイルドスピード スーパーコンボの感想(ネタバレあり)

ムービックス京都で鑑賞。満席であやうく席取れないところだった。

年齢層色々だったけどギャグ描写で笑う人が多くてとても良い環境で安心した。

ワイルドスピードシリーズ最新作にして初のスピンオフ作品。

まあ2も3もよく考えたらスピンオフ的な作品だったけど、最近ロック様とヴィン・ディーゼルが仲悪いみたいだし再び合流は無い気がするな、、、

「スーパーコンボ」という邦題を考えた人は間違いなく日本で一番センスが良い

ストーリー運び自体はワイルドスピードシリーズなので当然の様に雑だったけど、そんなの気にするなと言わんばかりの狂ったアクションシーンの連続。もうほんとスーパーコンボ!

ロック様とステイサムの「喧嘩=イチャイチャ」という構図のラブコメ映画で、最初の二人の一日の様子を2画面で同時に映すシークエンスとか、この映画の中で「運命の2人」であることをいきなり表明してるので新海誠の映画とかと一緒。
あそこでRADWIMPS流れてても全然違和感ない!スーパーコンボ!

アクションシーンの見応えとか相変わらず安定のデヴィッド・リーチクオリティ。カーアクションも肉弾戦も凄まじいビックリ映像になっている。

まずカーアクション、前半の見せ場ロンドンでのスポーツカーvsスーパーバイクのシーンから気が狂っていて最高。

喧嘩をしつつもドライバー担当のステイサムと攻撃担当のロック様が初めての共同作業シークエンスでもある。ステイサムがドライバーだし役割の比重が大きいのだけど、ここぞという時に窓から太い腕を出して敵を掴んで投げたりするロック様も流石。

ステイサムの超ドライブテクニックでトラックの下をくぐり、イドリス・エルバを振り切ったかと思いきや、完全に人間じゃない方法で追いつかれ絶体絶命「どうする!?」からのまさかの正面から突っ込む!からのバスに吹っ飛ばす!スーパーコンボ!!!

文字に起こすだに馬鹿っぽいのだけど、どのシーンも見やすいし、スピード感出す所、スローを使う所、最後のバイクの前に飛び出すフワッとした間とか、アクションのリズムの緩急のつけ方が本当上手くて、観ててずっと気持ちいい。流石デヴィッド・リーチ。

書いてたらキリがないので省くけど、その後も狂ったカーアクション盛沢山でだんだん気が遠くなっていく(誉め言葉)。極めつけのサモアでの「ヘリを車でブチ落とそう」シークエンスで最高潮になっていく。

ショウ妹を助ける目的の筈なのにヘリごと殺そうとしてる様にしか見えないとか、小さな事は気にならない位の口あんぐり場面。連結連結の絵面の気持ちよさがあるのは勿論、シリーズお馴染みのニトロブーストがちゃんと勝機に繋がる展開が熱い!そこからロック様が文字通り腕ずくで解決する所で最早よく分からない涙が出てきた。ありがとう!スーパーコンボ!!!

そしてもちろん肉弾戦パートも素晴らしい。

それぞれの戦闘スタイルをキッパリ分けているのも良い。ロック様はとにかく荒いパワーファイター(パワー表現として、車の窓から腕を出して敵を投げる、締め技を極めようとする相手を持ち上げる、高いビルからそのまま落ちて敵にぶつかる等)で、ステイサムは華麗な体術で殺していくタイプ(華麗さの表現としてシャンパンを割らずに敵を殴る、車の運転が上手い、高いビルはエレベーターを使って降りる等)

最期の共同作業シーンのイドリス・エルバとの岩壁の下での殴り合い(普通は岩壁のバトルシーンだと上で闘って落とした方が勝ちという展開が多いと思うのだけど既に全員落ちて普通にみんな生きているというのがワイルドスピードの超人達って感じで最高)。

二人がかりの同時攻撃でも全然歯が立たないイドリス・エルバの強さに追い詰められていく中「殴られて殴る作戦」を閃いて勝機を見出す!(ちなみにこの閃く所で劇場内で大爆笑が起こっていて凄く良かった)
ここの雨が降る中での殴り合いがいちいち水がはじけ飛ぶ決め画カットの連続で観ているだけでニコニコ。
この作戦には、さすがのイドリス・エルバも手も足も出ない!目ん玉のスカウターも計測不能!スーパーコンボ!!!

三大怪獣とその他キャスト陣

最初の頃の渋めなホブスのキャラ造形が崩れていき、もう最近は普通にロック様って感じ。朝のトレーニングの様子と大量のパンケーキ食べてる所とか普段のインスタで見るロック様と完全に一緒。全盛期のシュワちゃんにも近い筋肉ムキムキの無敵キャラだけど、シュワちゃんと違ってロック様はめちゃくちゃ演技上手いのでなんでもいける。
今回はアクションモードだけじゃなくコメディモードも全開でショウに対してのあおり顔のバリエーションでめちゃくちゃ笑わせてくれる。

こちらも最初に出てきた時の強くて怖い悪役感がなくなっていつものカッコいいステイサム。

なのだけどお馴染みのカッコいい描写を嫌味なまでに過剰にした結果、一周回ってコメディ要員に。怪獣2人がボケ担当なので間に入る人達が毎度大変。

個人的にはハンを殺したヤツという罪が消えてないので世界を救うヒーロー扱いされると正直モヤモヤもあるけど、ワイスピだしそれはそれとするしかない。

悪役のイドリス・エルバ。今回アクションスターとしての魅力が爆発してたのは嬉しい発見だった。
あの2人相手に引きを取らない存在感。
まず度肝を抜かれるのが「今時、目にスカウターって!」という、もう少年ジャンプでもあんまり見なくなったガジェットの数々。
その他「俺は悪人だ」「黒いスーパーマン」等、小学生が考えたんじゃないかと思うキラーフレーズも凄い。
そんな馬鹿丸出しのキャラクターをカッコよく成立させてしまうのだから本当いい役者さんだよ、、、
本人の持つ色気と知性がこんな役でも溢れ出ていて、こんだけのアクション映画やれるなら、一時噂になっていた次のジェームズ・ボンド余裕でいける、、、というか観たい。

あとショウ妹を演じたヴァネッサ・カービーさんが魅力的だった。三大怪獣大激突の最中でも全然添え物としての女性キャラになっていないのはとても凄い事だと思う。
クールに見えてショウ兄がいきなり女とキスするシーンでこれでもかというドン引き顔を披露。なんでそこだけそんなウブなんだよ!というスキを見せる辺りも好みです。

こないだのミッション・インポッシブルでもホワイト・ウィドウ役で短い出番なのに存在感残していたし今後注目の女優さんだと思う。

なんとなく大好きなエヴァ・グリーン様にも通じる眼力が素敵で、この先もゴミの様に男をボコボコにする役を沢山やってくれること切実に願っている。

ただロック様の恋物語は半端で余計だったと思う。今回のツンデレラブストーリーはロック様とステイサムに絞るべきだったし、ステイサムが居ない所でロック様とキスとかしても意味ない。
それか逆にラストのヘレン・ミレンに会いに行く所でロック様と娘も連れて「新しい家族よ」って紹介する位ガッツリくっつける展開にしてくれないと、どっちにしても消化不良。


あとサプライズ出演していたライアン・レイノルズとケヴィン・ハートは正直なんなのかよく分からなかったけど楽しげなのでいいんじゃないかな(雑)
ただゲースロのネタバレはマジで一番言っちゃいけないヤツだったので、ただただビックリ。というかこないだの最終話の放送見てないと出来ないネタバレだし、あそこだけここ数ヶ月内にわざわざ撮り直してんだろ!馬鹿じゃないの!?

そんな感じでロック様とステイサムのW主演で、今乗りに乗っているデヴィッド・リーチが監督したアクション映画が面白くない訳ないとは思っていたけど、間違いなく今年を代表するアクション映画だと思う。

そういえばデヴィッド・リーチ監督、次作か知らないけどジェイク・ギレンホール主演で僕が一時期ハマったガンアクションゲームの「ディビジョン」の映画化が決まっているらしく、めちゃくちゃ楽しみだなぁ。

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