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日本アクセント祖語。離れても同じアクセントの謎とは?

印欧祖語というインドとヨーロッパの言語の祖語があり、それから分岐して今のヨーロッパの様々な言語になったというのは有名な話で、ラテン語→イタリア語・フランス語・スペイン語などはかなり良く似ているので誰でも推察できる。
この印欧祖語からある一定の規則的な発音変化を経て分岐しているのはとても興奮するのだが、今回は、日本語のアクセントもなかなか興奮するなあと思うので書いていきたい。さわりだけですが。

日本語は東京式アクセントが俗に標準語と呼ばれてテレビのアナウンサーが話している。テレビでは関西芸人中心に京阪式アクセント、俗に関西弁というものもかなり話されていて、2大勢力になっている。

関西弁のアクセントは中国語のような声調言語のような高低があって不思議だ。
1拍名詞は東京だと助詞を入れなければ1種類しかない。まあ普通に考えて当然なのだが、関西弁は3種類もある。
「気」は高く伸ばす。中国語だと
「日」は高い所から降りる。中国語だと
「木」は低い所から上がる。中国語だと
東京式しか知らない自分にとってとても不思議な関西弁だ。

2拍名詞だと東京では助詞を入れなければ2種類。
しかし関西弁では3種類ある。
東京では、箸は高い→低い、橋と端は低い→高い。
しかし関西弁では、
箸は、低い→高い、橋は高い→低いと逆で、さらに端は高い→高いである。

この差がとても大きい。よく「エセ関西弁」という言葉がある。東京などの人が関西人をまねて関西弁を話すと上記2種類で話すからすぐ関西人には偽物だと分かるのだ。
逆に関西弁は非常に雑多で京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山の人などかなり違って話すのにこの3種類は分けて話すので一種の関西弁共同体言語としてのアイデンティティを共有しているといえる。

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