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毎日映画コンクール表彰式

 昨日は尾野さんが主演女優賞を受賞した毎日映画コンクールの表彰式だった。息子の純平役を演じた和田庵さん、風俗業仲間のケイちゃんを演じた片山友希さんも、スポニチ新人賞を受賞して、表彰式では三人が顔を合わせた。感激である。

 尾野さんは「女優をしていて孤独を感じることがあったが、この作品は皆で作った」といつもながらの、思っていないことは何も入っていない的確なスピーチをした後、「今はみんなと…飲みたいです」と絶妙な間を取りながら言ってのけ、その場を沸かせていた。さすがだ。また片山さんは、直前まで尾野さんは普通にふざけていたのに、始まると「ポロポロ」っと涙を流して、その切り替えの早さに「こんな人は初めてで、凄いと思った」と言い、和田さんは訥々とした語り口で尾野さんへの感謝を口にしていた。

 一番かっこいいなと思ったのは、片山さんが明かした、「私が悩んでいるときに、尾野さんは何も言わずに待っていてくれた」と語った時で、その時尾野さんは「お芝居というのは生まれるものだから」とサラリと言ってのけていた。主演で場を作ろうとしすぎると、もしかしたらアドバイスをして励ましたりしてしまうのかもしれない。けれど私は、求められていないアドバイスをしない人が好きなのだ。こういう距離の取り方は相手に対する敬意でもあると思う。

 というわけで、昨日から今日にかけて、表彰式の言葉をスクラップにしているうちに時が過ぎた。非常に幸せな時間だったが、仕事が色々溜まってきたので、ここは一気にモードを切り替えなくてはならないし、でもカーリングからも目が離せないし、で「リンダ困っちゃう」なのである。



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