七尾なお

仙台のフリーライター兼、ゆるっと乙女ゲーマー。noteでは創作活動やったり、思い立った駄文を書き連ねたり、たまに毒を吐いたり。好き勝手書いてます。お仕事いつでも募集中。ブログはコチラ→https://nanaonao.com/

【小説】時空の旅人

【時空の旅人】

ここはどこなのか、どうやって来たのか、まったくわからない。ただ確かに言えるのは、ここは私がまったく知らないところだということと、この幻みたいな世界には確かに人が生き、生活しているのだということだ。

 金の髪と青い目を持つその人たちは、これまで見たこともないようなきらびやかな服を身にまとっている。真っ白い壁、美しい装飾、どこまでも続く廊下にはふかふかで真っ赤な絨毯が敷かれている

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愛される才能

人生において最も大きな成功は、たくさんのお金を稼ぐことでも、ビジネスチャンスを掴むことでもなく、ただただどれだけの人から愛されるかではないか。

そんなことを、どなたかが言っていた。

それでいうと、わたしは結構な成功者じゃないかな、と思うのだ。

これは聞きようによっては自慢に聞こえるのかもしれないし、実際に自慢なのかもしれないけれど、わたしは昔からわりと可愛がられ体質だ。とはいっても、たくさん

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カフェの2階は贅沢だった

ひさびさにカフェでひとやすみしている。フリーランスの中には「カフェが仕事場」みたいな人も多いそうだけれど、わたしは大体家にいるので、カフェにはそうそう足を運ばない。だって、お金がかかるもん(溢れ出る主婦感)。

そんなこんなでひさびさなわけだ。せっかくなので、と選んだのは、つい先日(良くない)ニュースで目にしたサンマルクカフェ。近頃の売上が芳しくないという記事だった。それを読んで「確かに、あんまり

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大人になるって

わたしは昔からちょっとぽやんとしたところがある人間で、時にはそれはフリだったりもしたのだけれど、やっぱり基本的にはどこか抜けている。そういうタイプだった。

だから周りの人のことも、どちらかというと性善説で見てるところがある。まったくの善人だととらえるよりは、「嫌なところもあるけれど、こんないいところもあるじゃない。ほら、根っからの悪人じゃないんだよ」というとらえ方をする、というか。

そんな性格

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ネタにする手段

女性が集まってワイワイと恋の話を繰り広げる番組「グータンヌーボ」を見ていたら、ゲストの青山テルマさんと横澤夏子さんがこう話していた。

「どんなことでも、ネタにできる」

青山テルマさんは歌に、横澤夏子さんは笑いに変えるのだと。そういう意味では、同じですねと。

それを聞いて「わたしもそうかもな」と思った。わたしは歌も笑いも作れないけれど、文章なら作れる。嬉しい気持ち、楽しい気持ち、悲しい気持ち、

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よそゆきの声

「だれ!?」何度言われただろう。仕事用の電話をひとたび取れば、わたしはまるで別人のように喋るらしい。意識的に切り替えているつもりはないのだけど、不思議とスイッチが入るんだろう。

普段の声と違う発声は、たぶんパチンコ屋とコールセンターで身につけたのだろうと思う。パチ屋ではカウンタースタッフとしてカウンターに立ち、マイクを使ってアナウンスをしていた。パチ屋の喧騒さは言わずもがな、マイクを使うといった

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