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カフェの2階は贅沢だった

ひさびさにカフェでひとやすみしている。フリーランスの中には「カフェが仕事場」みたいな人も多いそうだけれど、わたしは大体家にいるので、カフェにはそうそう足を運ばない。だって、お金がかかるもん(溢れ出る主婦感)。

そんなこんなでひさびさなわけだ。せっかくなので、と選んだのは、つい先日(良くない)ニュースで目にしたサンマルクカフェ。近頃の売上が芳しくないという記事だった。それを読んで「確かに、あんまり行かないなあ」と思ったが、そもそも店舗数が少ないのだから行く機会も自然と少なくなる。仕方ない。

ということで、今日はわざわざ来てみたのだ。とりあえず、チョコクロもほうじ茶ラテもおいしいよ。


カフェの階段をのぼりながら思い出したことがある。まだ子どもが赤ちゃんの頃、カフェで過ごす時間がひとときの贅沢だった。

下の子が生まれた後はもうてんてこまいで、わたし1人で出かけるなんて無理ゲーだったのだけど、上の子がまだ小さかった頃はベビーカーに乗せて、よく街中をぶらぶらと散歩したものだった。

すやすやと眠ったタイミングを見計らって急いでカフェに入り、起きるまでのんびり過ごす。バタバタ・オブ・バタバタの日々だったけれど、今になってみれば良い思い出だ。

今でこそ夫に子どもを託して遊びまわっているわたしだけれど、当時そんなことはほとんどできなかった。子どもは2人とも完母で哺乳瓶を受け付けず、また夫も1人で子どもを見ることに難色を示した。あれやこれやと準備するのも面倒だったから、わたしだけが子どもを預けて外に出ることはほとんどなかったと思う。

そんなある日、何かのタイミングでたまたまひとり時間ができて、少し奮発したわたしはスタバに入った。(普段はドトールとかミスドとか、リーズナブル系のところが多かった)で、階段をのぼって2階の席に座ったんだ。あのときの感動といったらなかった。

わたし、カフェの2階にいる!

ベビーカーを押しては、2階までは上がれない。カフェの2階で、子どもがいつ目を覚ますかとドキドキする必要のない時間を過ごせる贅沢さに涙が出るかと思った。これもまた、良い思い出だ。

今はもう、当然だけどカフェの2階に感動することはない。来たければいつでも1人で来られるし、子ども達だって自分で階段をのぼれるようになった。けれど確かに、わたし達にはそんな歴史もあったのだ。

……ということを、ふと思い出したのでした。@サンマルクカフェ

#日記 #エッセイ #カフェ #子育て #育児 #思い出

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