2023年、私とAぇ!groupと、成功と失敗と、それでも続く人生と。

※ただ語る長文回です。
途中ちょっとネガティブです、すみません。

物心ついた頃から、なんとなく思っていた。
大人になって、何かしらの才能が認められ、多くの人に必要とされる日が来たら。
その時、マスゲームのように、"何者でもない"自分のラベルが一気にひっくり返って"成功者"に転じる。今のモヤモヤは"報われる"。自分にも、そんな日がきっとやって来る。早くて10代、遅くても20代のうちには、きっと。

そんなこんなで30代に突入し、社会的にもある部分では一人前と見られるような立場になった今でも、どこかでそんな大逆転を夢見ている自分がいる。携わっている事業を軌道に乗せられれば、もしかしたら。不可逆的に成熟していく自分とは裏腹に募る焦り。でも同じくらい、毎日にワクワクしたりもして。

そんな中、レベルは天と地ほど違えど、似た境遇とバイブスとを持つ推しに出会った。
"最年長デビュー待機組"、関西の個性派6人組、
Aぇ!  group。



1月、事業計画を改めて書き直すという、出来もしないタスクを"やります!"と引き取り、年始早々家まで持ち帰る羽目になった週末のこと。

悩みに悩んで、休憩がてら見るか…でふと目についた動画の中に彼らはいて。沼に落ちるまでにそう長くはかからなかった。“末澤くんが、1人の人間を超えてまるで赤い鳳凰のようだった" と当時の私は感動を記している(多分FirebirdかPRIDEを見たんだろうね) 。 

"推しとは出会うべきタイミングに出会うものだ"、とBTSのリーダーRMは言う。未熟ながらも必死にもがく1月の私は、不安定に躍動する彼らのエネルギーを無意識のうちに求めていたのかもしれない。

↓多分最初に見た動画これ

Jr.と言いつつライブにラジオにテレビに忙しい彼らの活動は、ビジネスで言うところの"インキュベーション" 、投資フェーズに近い。
どんどん大きくなるタスクは期待の表れ。
その1つ1つを確実に成功させていく先に正式な"成功"(=デビュー)が待っている。…そういうところも、自身が置かれている新規事業の境遇によく似ていた。

彼らは真面目で不器用で、才能とプロ意識が素晴らしい反面どこまでも人間くさかった。アイドルらしくはなくても、喜びも怒りも同じパワーで発出できる、人としての健やかさに溢れていた。シンプルに言えば、めちゃめちゃ推せた。尊敬できる友人や後輩のように。

とりわけ、最推し末澤くんはほぼ同年代でありながら誰より少年のようで、真っ直ぐで。つい肩に力が入りすぎるとき、いつも彼の屈託のない素直な笑顔と負けん気が心のピントを合わせ直してくれた。"東京に来たら誰も僕らのこと知らない"とおどけながらも悔しさをにじませる彼は、私と同じ神戸のどこかに帰宅する。それがなんだか、切なくも誇らしくて。

そして願った。

どうか彼には、彼らには、もっと広い世界で、
"報われた人" "成功した人" になってほしい。
そう、見なされてほしい。



2023年下半期。
事務所問題で本当にデビューが白紙になったのか定かではないけれど(他に実力あるJr.グループはいるし彼らに限った話でもない)、少しずつ感じていた不穏さが表面化して彼らの歩みに影を落としているのは確かだった。

もうさ、デビューするかどうかなんて、
そんな枠組み自体、なくなればいいのに。

彼らがデビューできない悔しい人たちなんて、何も知らない人たちに興味本位で思われたくないし、何より本人たちにそう思ってほしくないのに。

鬼連チャンで晶哉くんが語る、熱すぎてネタ化されるデビューへの思い。"実家住みなんかいな!"とノブさんが驚くのが逆に新鮮だった。番組を見ていた知人から、"デビューできなかったらどうなるの?解散?"って悪気ない質問が飛んできた。翌日のおは朝では、大晴くんがIMP.のニュースを見ていた。誰も悪くないけど、やりきれない。

ちなみに年初に書き上げた私の事業計画も厳しい結果で着地しそうなこと、これまた夏過ぎぐらいからわかっていたことだった。何か間違っていただろうか、それとも結局私の頑張りなんて関係ないのだろうか。いずれにせよ、いつまで投資が続くかもわからない。

終わることより、終わってからもなお続く人生の方が、想像できなくて恐ろしいと思った。
自分のこともそうだし、彼らのことになるとよりいっそう。ごめん、ここまで読んでくださったみなさん、こんなマイナスなこと口にしちゃって。

先日YouTubeで公開されたイナズマロックフェス。ワクワク感以上に、貴重なこの時間を大事にしなくてはという、切迫した空気まで伝わって来る気がして、何度見ても思わず1人1人、特に年下組を抱きしめてまわりたくなる(急にどうした)。

そんな中、やはり末澤誠也だった。
年初の私に凄まじいエネルギーを与えた真っ赤な鳳凰。衣装も舞台装置もないのに、前髪からのぞく額や、小雨のかかる背中がやたら神々しい。綺麗な眉と瞳は、全ての景色を残さず捉え、全部力に変えてやろうという気迫さえ感じさせる。

練習を重ねているはずの持ち曲は、最後にも関わらず声量も音程の正確さもカバー曲とは段違いで。何かといじられる小柄で華奢な身体にこれまでの努力とプライドを余すことなく詰め込んで、"選んだ未来"へと運んでいく末澤くん。

なんでこんな才能を持つ人が…、と再度思いかけてやめた。今、この瞬間、そんなこと一番どうだっていい。


もしかしたら、世の中のすべては、"失敗のように見える成功"や、"成功のように見える失敗"が、ただただ波のようにどこまでも繰り返し続いていくるだけなのか。

これまで考えていたマスゲームのような成功観とは違う、そんなイメージがふと頭をよぎった。華々しい成功も、結局いつかどこかでひっそり終わりを迎える。報われない、情けない失敗が、一生忘れられない最高の瞬間を作ることもある。

だからと言って諦めるでなく、
むしろ、だからこそ進み続けられるんだと思う。成功でも失敗でもないそれらは、詰まるところ全てがチャンスで、経験で、誰かへの影響力という他ない。向かってくる波一つ一つ、これでもかと乗ってみせる以外に何があるんだろう。

彼らにはこれからも、デビューを諦めず邁進して欲しい。学園祭でもなんでも、やりたいこと全部やればいい。

私も頑張る。
後悔したくないしな、やっぱり。


まとめに変えて。

BTS初期の曲"Tomorrow"に、
"日が昇る前の夜明けが1番暗いから"という歌詞がある。

企画でやたら日の出を見ようとする彼らは、その前の不安になるような暗さも、きっとさぞかしよくよく知っていることだろう。
大丈夫、日が昇る前の夜明けが1番暗いから。


結論、2023年、Aぇ!  groupに出会えてよかった!です!

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